ベネッセコーポレーションは、同社が提供するオンライン動画学習サービス「Udemy Business」の検索データと受講データをもとに、国内リスキリングに関するトレンド分析を行った。
全業種でChatGPTの検索数が急上昇
全業種でChatGPTの検索数が急上昇している。Udemy Businessでも4月から受講が増え、どの業界でも人気講座となっているという。
また、企業規模別に2023年4~6月の検索・受講トレンドを前年同時期と比較すると、大企業と中小企業で検索と受講のトレンドが若干異なることが分かった。たとえば、デジタル関連のワードの場合、大企業は「DX」が上位、中小企業は「基本情報」「情報セキュリティ」が上位と、中小企業のほうがより実務寄りになる傾向にあるという。
業種別の検索・受講データランキングと傾向
- SIer・ソフトウェア開発業界
- ChatGPTのニーズが急上昇し、相対的にPythonやAzureのニーズが落ち着いた。受講動向では情報処理試験関連、情報セキュリティ、Javaが高まった。
- コンサルティング業界
- ChatGPT以外ではAWSや英語のニーズが高まり、相対的にExcelやPythonのニーズが落ち着いた。受講動向では、DXおよびChatGPTに関連して人工知能の受講が大幅に高まった。
- 銀行・保険・証券業界
- ITパスポートや英語のニーズが高まっている。受講動向では、エクセルやDXの受講が高まるとともに、IT基礎の受講が急上昇している。
- 広告・放送・新聞業界
- ChatGPTおよび関連する人工知能のニーズが急速に高まった。受講動向では、DXが大幅に高まるとともにChatGPT、人工知能の受講が急上昇している。
- 自動車・運送用機器業界
- Pythonの人気が引き続き高い傾向にある。また、Power Automateの学習ニーズが高まっている。受講動向では、英語と同時に、ChatGPTと連動した人工知能が大幅に高まっている。
- 化学・薬品・化粧品・繊維業界
- ITパスポートの学習ニーズが大幅に高まっている。受講動向は、チームビルディングが急上昇しており、コミュニケーションとともにチームの働きを促進する学習傾向が高まっている。
- 総合商社
- ITパスポートのニーズが急速に高まっている。受講動向は、ダイバーシティ&インクルージョンの受講が急上昇しているのが特徴である。ITパスポートも学習ニーズに合わせて大きく上昇している。
- 建設・建築資材業界
- ITパスポートや英語の学習ニーズが高まった。また、PowerBIのニーズが急上昇している。受講動向では、ChatGPTと連動した人工知能の受講が高まっている。さらに、プロジェクトマネジメントも大きく上昇している。
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