jinjerは、従業員数が300名以上の企業の人事担当者384名を対象に、「人事データの管理、蓄積、活用」に関する実態調査を実施した。
約8割が人事戦略の策定に人事データの活用が重要と回答
人事戦略を策定するうえで、人事データの活用はどの程度重要であるか質問したところ、「非常に重要である」(46.9%)、「どちらかというと重要である」(32.3%)という結果になった。
「非常に重要である」「どちらかというと重要である」と回答した企業のうち、人事戦略を策定するうえで、実際に人事データを「活用している」と回答した企業は43.2%であった。一方で、「活用したいけど活用の仕方がわからない」と回答した企業は16.9%となった。
また、人事データを活用していると答えた人事担当者を対象に、「人事データを活用して人事戦略へ活かせているか」と質問したところ、「非常に活かせていると思う」が31.1%、「どちらかと言えば活かせていると思う」が44.7%と、約7割が人事データを活用した人事戦略ができていると回答した。
人事データを活用する目的は企業によってバラつきのある結果に
実際に人事データを活用する企業へ、人事データを活用する目的を聞いたところ、最も多かった目的は「適切な人事評価制度の構築」(39.0%)となった。次いで「モチベーションと生産性の分析」(37.9%)、「従業員エンゲージメントの向上」(36.7%)が続いた。一方で、ほかの選択肢と大きな差がある項目は少なく、企業によってさまざまな目的で人事データが活用されていると分かる。
約7割が人事データの収集に「課題を感じている」
人事データを集める過程で課題を感じることはあるか質問したところ、「非常に課題を感じている」(26.9%)、「どちらかというと課題を感じている」(41.3%)という結果になった。
「課題を感じている」「どちらかというと感じている」と答えた人事担当者を対象に、具体的にどのようなポイントで課題を感じているかを質問したところ、最も回答が多かった課題のトップ3は、「データ活用に関して組織全体のリテラシーが低い」(34.1%)、「マスターデータのマネジメントができていない」(32.6%)、「部署やシステムごとにデータが散在し、正しく情報を収集・管理できていない」(31.1%)という結果になった。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:「人事データの管理、蓄積、活用」に関する実態調査
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2023年8月9日~8月11日
- 調査対象:従業員300名以上の企業に務める人事業務に携わる担当者384名
【関連記事】
・「人事データ活用に関する実態」を発表、本社人事・部門人事で比較—リクルートマネジメントソリューションズ
・人事系システムの利用数などを調査、データ連携の容易さや安全性の面で複数利用に課題感—jinjer
・自社のKPIに合わせて人的資本データを可視化する「カスタムボード機能」をリリース—HRBrain