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HRzineニュース

マネージャーへの支援に関するセミナーを開催 キーワードは「対話力」—Intellect Japan

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 Intellect Japanは、「人事・労務向け『管理職はツライ、マネージャーに必要な2つの支援』」と題したセミナーを12月5日に開催した。

 同社は、シンガポールのメンタルヘルスケアスタートアップ「Intellect Company Pte. Ltd.」の日本法人。Intellect Japanでは、Intellectが提供するメンタルヘルスケア領域のソリューション提供に加え、日本市場に適したサービス開発、および導入企業に対する支援を行っている。

 近年、部下へのマネジメントや組織課題への対応が複雑化していることで、マネージャーの業務が増加している。同社によると、企業の成長のためには、マネージャーに対して心理的負担に対する心のケアと、業務的負担に対する能力開発という2つの支援が必要だという。今回のセミナーでは、心のケアと能力開発それぞれに必要なアプローチを各専門家が紹介した。

 まず、「マネジメント層のメンタルケア」というテーマで精神科医・産業医である尾林誉史氏が登壇。これまでに産業医として相談を受けた事例を通して、マネージャーが直面している苦労を参加者へ共有した。

 そして尾林氏は、まずはマネージャーが業務時間内外に多種多様なマルチタスクを抱えていることに着目する必要があると提言。加えて、パワハラ防止法の施行によって、上意下達かつ同調圧力が蔓延する組織の状態は打破できた一方で、マネージャーの裁量や指導方針は委縮傾向にあることで、ハラスメントの加害者にも被害者にもなり得る危うさをマネージャーは常に感じていると指摘した。

VISION PARTNER メンタルクリニック四谷 院長(精神科医・産業医)尾林誉史氏
VISION PARTNER メンタルクリニック四谷 院長(精神科医・産業医)尾林誉史氏

 「極論、マネジメント層はコミュニケーション力や人間力を高めていくしかないと思います。実際に、マネジメント層との面談では、『こういうときにはこういう声掛けがよいですよね』『そういう場面ではこういう話のほうが良かったんじゃないでしょうか』といった振り返りが実践的に感じられるようです」(尾林氏)

 続いて、人間環境大学 総合心理学部の横光健吾氏がデジタルメンタルヘルスの現状と有効性について発表した。

人間環境大学 総合心理学部 横光健吾博士
人間環境大学 総合心理学部 横光健吾博士

 デジタルメンタルヘルスとは、スマートフォンアプリなどのデジタル技術を用いて、メンタルヘルスのマネジメント、予防、治療、アセスメントをサポートする技術。近年、メンタルヘルス不調への新しいアプローチとして注目されているという。

 「デジタルメンタルヘルスの登場により、場所・時間に拘束されることなく誰もが日常生活に密着したセルフケアを行うことが可能となりました。」(横光氏)

 一方で、横光氏はスマートフォンアプリを例にしてデジタルメンタルヘルスの課題を指摘。横光氏によると、デジタルメンタルヘルスに関する多くのアプリが開発されていることで、最適なアプリの選択が難しい状況になっているという。

 横光氏は具体的な課題として次の3つを挙げた。

  • 効果研究などのエビデンスがあるアプリが少ない
  • アプリの安全性が担保されているアプリが少ない
  • 使用者が期待するサービスを提供できない場合がある

 先日、Intellect Japanとの共同研究を発表した横光氏。研究の方向性はさまざまな可能性があると述べ、研究による業界の健全化に期待を寄せた。

 次に、マネージャーに必要なもう1つの支援である「能力開発」について、EpoChの遠藤亮介氏がコーチングに期待される効果を説明した。

株式会社EpoCh 代表取締役社長 遠藤亮介氏
株式会社EpoCh 代表取締役社長 遠藤亮介氏

 遠藤氏はまず、個人や組織の価値観の変化に触れ、マネージャーが部下の自律的キャリアを促すための4つのキーワードを紹介した。

Purpose(パーパス)
「組織のパーパス」と「個人のWillとCan」を紐付け、「個の役割」を意味付けして「働きがい」を創出する。
Diversity(ダイバーシティ)
さまざまな視点・知見を持つ「個」が意味のある役割を持てるように、個々の「違い」を「個性・持ち味」として活かし、成長と貢献の実感を提供する。
Ownership(オーナーシップ)
個々のライフステージや状態に合わせて、中長期視点で「個成長と活躍」を自律的に意識・創造できる風土醸成と機会創出する。
Challenge(チャレンジ)
チャレンジに挑む個人やチームを純粋に応援し、良き失敗を許容・称賛し、その意欲・動機を察知して後押しするような風土を醸成する。

 遠藤氏によると、これらの実現により個が輝くことで、組織が輝き、その間に介在しているマネージャーも輝く状態がつくれるという。そのためには組織に対話の風土をつくれるかが重要だと述べた遠藤氏は、その手段の1つとしてコーチングに可能性があるとまとめた。

 最後に、Intellectのクリニカル・ディレクターであるオリバー・スエンダーマン博士が、同社が提供するサービス「Intellect」をリモートで紹介。同サービスの有効性は査読付き論文などで実証されていることなどをアピールした。

 また、オリバー氏によると、同社はメンタルヘルスへの影響だけでなく、それによる投資収益率(ROI)に関する研究も実施しており、メンタルヘルスへの投資は経営にインパクトを与えられる可能性があるという。

Intellect クリニカル・ディレクターDr. Oliver SuendermannIntellect(オリバー・スエンダーマン博士)
Intellect クリニカル・ディレクター Dr. Oliver Suendermann(オリバー・スエンダーマン博士)

 オリバー氏は、Intellectに関する研究はこれまでシンガポールが主だったので、横光氏と日本で研究を進められることが楽しみだと笑顔を見せ、セミナーを締めくくった。

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