ランスタッドは、AI(人口知能)導入と仕事への影響についての調査レポートを公開した。
同レポートは、ランスタッドが毎年実施している、世界の働く意識調査「ワークモニター2023」の派生レポートで、アメリカ、イギリス、オーストラリア、インド、ドイツの計5ヵ国の労働者7100人を対象に、AIが仕事に与える影響の有無や、AI研修の需給ギャップ、職場におけるAI活用方法への期待値と脅威などについて調査したもの。
レポートでは、次のような調査結果が解説されている。
- AIについての知識が必要とされる職務が20倍に急増
- 2023年春以降、AIスキルに言及した求人情報は20倍に増加する一方で、研修機会は最小という結果が判明した。50%の労働者が求める研修スキルとして「AI」を挙げており、「マネジメント、リーダーシップ」「ウェルビーイング、マインドフルネス」に続き3番目に需要が高い。しかし、実際に研修を受けたのは13%という結果であった。雇用主は、このような研修機会の需給ギャップを認識し、従業員が変化に適応できるよう支援する必要がある。とくにZ世代は、仕事の柔軟性よりも研修育成を重視しており、会社が学習と能力開発を提供してもらえない場合には、47%が会社を辞めると回答している。企業は適切な能力開発機会を提供する必要がある。
- AI導入を急速に進める中で、労働者が変化に適応できるよう支援する戦略が必要
- 多くの企業がAI導入を急速に進める中で、働き手が変化に適応できるよう支援する必要がある。AI導入の転換期では、影響を受ける人々が、異なる業種に対応できるように訓練機会を提供したり、キャリア転換支援を行ったりするなどの支援が必要ある。同レポートでは、企業は労働者の意見を収集しながら、AIの利点と必要性を徹底して説明して変革を推進し、研修の機会を充分に提供することで、従業員がより価値の高い仕事に集中できるようにするべきだと解説している。
詳細なレポートはランスタッドのサイトから確認できる。
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