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HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

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HRzine Day 2024 Summer

2024年7月25日(木)10:30~17:30

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人事業務の効率・確度・精度を高めるために欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

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インタビュー《人材採用》| デザイナーの採用

グッドパッチだから知っているデザイナー採用 結果に差がつく日ごろの活動と候補者へのアプローチ

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 サービスやプロダクトに優れたユーザー体験が求められる中、UI/UXまでデザインできるデザイナーの需要が高まっている。さらにはその思考を求めて、企業経営にデザイナーを入れる動きがある。しかしデザイナーの採用において、ノウハウの体系化はもちろん蓄積・共有すら十分にできておらず、手探りで実施する採用担当者は少なくない。難しさはITエンジニア採用以上かもしれない。そこで今回は株式会社グッドパッチで、デザイン人材のキャリア支援サービス「ReDesigner」の事業責任者を務める宮本実咲氏に、デザイナーへのニーズや採用市場のトレンド、失敗しない採用の考え方・活動などを聞いた。

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拡大するデザイナーのニーズ

——最初に、いま求められているデザイナー像と採用の現状を教えてください。

 1つ目のトレンドとしては、企業からのニーズが高い“職種”としてUIデザイン、UXデザインの領域が目立っています。その背景には、デジタルサービスが活性化する中で、「もはやアプリやサービスを作るだけでは使ってもらえない」という事情があります。プロダクトやサービスを市場にローンチした後に、「ユーザーが求めている価値を提供できること」が大きな差別化ポイントになっており、「ユーザーの代弁者」としてUIデザイナー・UXデザイナーの存在価値が上がっているのです。

 当社がデザイン人材のキャリア支援サービス「ReDesigner」を立ち上げて6年ほどですが、営業活動をほぼしていないにもかかわらず、デザイナーを求めて800社の企業様からお問い合わせをいただいています。その中で、求める職能はUI/UXデザインが多く、そのスキルを持つ一部の人に求人が集中しています。

 なぜそうしたことが起きているかというと、企業でデザイナーを育てる環境・文化が整っていない中で、即戦力を求めるというアンバランスな状態が生じているからです。結果として、デザイナー人口が増えていかず、経験のある一部に求人が集まっているのです。

宮本 実咲氏

宮本 実咲(みやもと みさき)氏

株式会社グッドパッチ ReDesigner事業責任者

エンジニア/クリエイターの転職支援を経験後、デザイナーに転身。2018年にグッドパッチに入社し、ReDesignerにジョイン。キャリアデザイナーとして5年間で約600名のデザイナーと面談し、デザイナーを採用したい企業のコンサルティングも経験。現在は事業責任者として事業・組織の運営に携わる。

——新しい領域だけに、UIデザイナー・UXデザイナーを育成する場が十分ではないということなのでしょうか。でも、ニーズはどんどん増えており、高度化しているというわけですね。

 そう思います。デザイナーが担う役割としてUI/UXの設計が認知されたきっかけは、2018年の「デザイン経営宣言」(経済産業省・特許庁)です。それまでは、本や雑誌などのグラフィック、Web領域ではロゴやホームページなどがデザイナーの仕事と捉えられていました。しかし近年では、UI/UXといったサービスやアプリの全体設計に加え、ビジネス戦略の策定や経営領域に参画するデザイナーのニーズが増えており、CDO(Chief Design Officer)というポジションも注目されています。この「経営に参画するデザイナー」というニーズの高まりが2つめのトレンドといえるでしょう。

 当社では、企業のデザイン投資状況やデザイナーの働き方のトレンドを定点観測する「ReDesigner Design Data Book」を年次で発行しているのですが、その2022年版で行った調査によると、デザイン投資に効果を感じている企業は前年の70%から90%へ増えました。2019年から見てもずっと右肩上がりです。

デザイン投資に効果を感じている企業は右肩上がり。2022年には90%に(出典:ReDesigner Design Data Book 2022フルレポート版)
デザイン投資に効果を感じている企業は右肩上がり。2022年には90%に(出典:ReDesigner Design Data Book 2022フルレポート版)
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 さらに、CDO・CCO・CXO[1]などデザインエグゼクティブと呼ばれる経営に参画するデザイナーを将来的に迎えたいという企業は54%にもなっています。現在のところ、CDOとしてデザイナーが経営に参画しているケースは非常に少なく、ピンとこない人が多いかと思います。しかし、ニーズそのものはもう存在していると考えてよいでしょう。

CDO・CCO・CXOといったデザインエグゼクティブを将来的に迎えたいという企業は54%に(出典:ReDesigner Design Data Book 2022フルレポート版)
CDO・CCO・CXOといったデザインエグゼクティブを将来的に迎えたいという企業は54%に(出典:ReDesigner Design Data Book 2022フルレポート版)
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[1]: CCOはChief Communication Officer、CXOはChief Experience Officer。

——経営にデザイナーが入ることで、どのような役割が期待されているのでしょうか。

 役割自体は組織デザインや企業のブランディングなど、企業によりさまざまです。たとえば、経営会議など“場づくりのデザイン”もその1つです。どのような議論が交わされたら皆の目線がそろうのか、どのようなアウトプットをすればよいのかを、デザイン思考で考えて設計します。

 とはいえ、切実な人材ニーズとして顕在化しているUIデザイナー・UXデザイナーとは異なり、CDO・CCO・CXOなど経営に参画するデザイナーの採用ニーズは重要度が高くとも、緊急度が高いわけではありません。しかし、デザインのエキスパートが経営に参画することで組織の生産性や創造価値が高まることが認識され、そうしたポジションの重要性も確実に認知されてきているように思います。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

北浦 汐見(キタウラ シオミ)

都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。

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市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

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