ベルクラインは、直近3年間で退職を経験した20〜30代のビジネスパーソンを対象に「退職時のトラブル」に関する実態調査を実施した。
約4割が、退職時に何らかの問題を感じている
退職時に何らかのトラブル・問題を感じたか質問したところ、「いいえ」が57.0%、「はい」が43.0%となった。約4割が退職時に何らかのトラブル・問題を感じていることが明らかになった。
退職時に感じたトラブルは、権利や退職を阻害するような事象
退職時にどのようなトラブル・問題を経験したか聞くと、「有給休暇の取得拒否」「退職手続きに関する書類の遅れ」が同率で32.4%と最多、次いで「強引な引き止め交渉を受けた」が31.0%、「退職理由を詳しく説明するよう強要された」が30.3%と続いた。この結果から、従業員の権利を阻害するような事象やスムーズな退職を阻害するような事象をトラブル・問題だと感じている人が多いことが分かる。
トラブルだと感じた人の7割弱が、深刻に捉えている
退職時に何らかのトラブル・問題を感じたと回答した人に、深刻さはどの程度だったかを聞いたところ、1位が「ある程度深刻だった」で52.8%、2位が「どちらとも言えない」で18.3%、3位が「非常に深刻だった」で15.5%という結果になった。1位と3位の回答率を合計すると7割弱となり、この結果から、7割弱の人は退職時のトラブルに一定程度の深刻さを感じていることが判明した。
退職時のトラブルが「いまだ解決していない」は約6割
加えて、退職時に経験したトラブルは最終的に解決したかを聞くと、1位が「完全に解決した」で43.6%、2位が「一部は解決したが、まだ問題が残っている」で33.1%という結果に。この結果から、約4割の人は退職時のトラブルは完全に解決したものの、残りの約6割は解決しないままであることが分かった。
トラブルを防ぐために、対策を行っていた人は約2割
最初の設問で、退職時に何らかのトラブル・問題を感じなかったと回答した人に対し、トラブルを防ぐために何か対策を行っていたかを聞くと、「はい」が23.9%、「いいえ」が76.1%となった。対策を行っていた人は、少数派であることが明らかになった。
対策は「人事部門や上司との事前の話し合い」が最多
前問で、退職時のトラブルを防ぐために「対策を行っていた」と回答した人に、どのような対策を行ったか聞いたところ、1位が「人事部門や上司と事前に話し合った」で42.2%、次いで2位が「退職に関する法律や手続きについて事前に調べた」で33.3%という結果になった。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2024年10月25~28日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:企業に正社員として勤務し、直近3年間で退職を経験した20~30代の男女
- 調査人数:330名
- モニター提供元:RCリサーチデータ
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