スタッフインタビューは短いセンテンスで
それでは、求職者の視点を持ったうえで、コミュニケーションギャップを埋める情報開示の工夫を紹介したいと思います。
今回は、採用サイトを持っているほとんどの企業が掲出しているスタッフインタビューを例に挙げます。スタッフインタビューでは、主に次のような内容を掲載しているケースが多いでしょう。
- 入社理由
- 現在の仕事内容とやりがい
- 今後の目標
- 求職者へメッセージ
スタッフインタビューを掲載すること自体はまったく問題ありません。工夫すべきは、その出し方です。
新卒採用の対象となる学生は、SNS世代・チャット世代と呼ばれ、短いセンテンスを読むことに慣れています。反面、長い文章や活字に対しては抵抗感がある学生も多いと考えられます。そのため、スタッフインタビューを掲載するときは、文章量そのものに工夫が必要です。
悪い例
- Q:当社に興味を持った理由はなんですか?
- A:まず始めに、私が当社を知ったのは、たまたま参加した就活の合同説明会でした。そこでブースの中で人事担当の方とお話しし、とても親身になって私の想いに耳を傾けていただいたのがきっかけでした。それでその場で「面接に進んでみないか?」などのお話を頂き~~~~以下省略
このように、1つの質問ごとに相応のボリュームが存在すると、スタッフインタビューだけでも、ある程度の覚悟と時間をもって読み進めなければなりません。この「覚悟」がSNS世代の「ちょっと面倒くさいな……」という気持ちにつながってしまい、読まれなくなってしまう可能性があります。こうなっては、スタッフの情熱的な気持ちを掲載しても、学生に伝わりません。
良い例
- Q:当社に興味をもった理由は?
- A:たまたま参加した就活の合同説明会がきっかけでした。
- Q:そこで人事担当の話を聞いたの?
- A:はい、親身になって話を聞いてくれ、気づいたら会社に興味をもっていました。(笑)
前段と比較していかがでしょうか。同じことを伝えようとしても、悪い例と比べて情報の入り方が全然違うと思います。どちらが読みやすく理解しやすいかと比較すれば、一目瞭然なのではないでしょうか。
また、口語調にまとめるだけでも、臨場感が生まれます。こうした短いセンテンスを駆使しながら、情報をまとめるだけでも伝わり方は変わるはずです。