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障がい者雇用における合理的配慮「課題が大きい」が半数超 社員数が多いほど実感—パーソルダイバース調べ

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 パーソルグループ傘下で障がい者雇用支援事業を手掛けるパーソルダイバースは、企業の障がい者雇用担当者に対し「企業の障がい者雇用における合理的配慮に関する調査」を実施した。

合理的配慮の把握、確認方法

 採用プロセスでは、企業の76.1%が「面接時に応募者に直接尋ねる」方法で情報を得ており、次いで70.7%が「人材紹介会社からの書類や情報」を利用している。一方で「募集、採用活動時には特に収集していない」は3.4%にとどまり、企業の多くは入社前においては何かしらの手段で合理的配慮の把握を行っていることが分かる。

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 入社後については、90%以上の企業が「定着面談や定期面談」を通じて合理的配慮を確認していることが分かった。定期面談においては配属先の部署が多く、必要に応じての面談の場合は人事部が行っているケースが多い。支援機関など外部機関による面談は、定期面談・随時面談が30%台で、7割は社内で実施している様子がうかがえる。

 面談を「行っていない」と回答した企業を従業員別で見ると、従業員100人未満の企業は24.1%で、1000人以上規模の企業は0.9%にまで減少する。従業員規模が大きいほど、面談が実施されていることが分かる。また、面談以外で合理的配慮の把握のために実施していることでは、「社内の医療従事者(産業医や保健師など)への相談窓口の設置」が49.5%と最も高かった。

合理的配慮の提供内容(身体障害、精神障害)

 身体障害と精神障害それぞれについて、提供されている配慮の内容を調べたところ、精神障がい者に対する配慮がより多く行われているものがあることが分かった。具体的には、業務面での配慮においては「業務指示の工夫」の実施率が18.6ポイント、「障害特性に合わせた業務の創出、業務量の調整」も13.7ポイント高かった。また人的サポートにおいては、「上司、同僚からのサポート」が9ポイント、「人事部からのサポート」も8.6ポイント、身体障がい者に対する配慮実施よりも高い。この結果から、精神障害のある社員を雇用している企業は、業務内容から指示、マニュアルの作成から人的サポートなど、身体障害より積極的に合理的配慮を実施していることが分かる。

 障害種の区別なく、最も低い内容が「キャリア形成に関する配慮」で、身体障害・精神障害ともに20%台だった。従業員規模別で見ても低い結果となり、キャリア形成のための配慮提供に積極的な企業はまだ少ない様子がうかがえる。

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合理的配慮の提供による成果

 合理的配慮の成果として最も多くの企業が評価した成果は「雇用の安定・定着」が63.0%、次いで「適材適所の配置や適切な雇用管理」が48.8%と続いた。一方で、最も少なかったのは「戦力化や活躍」で27.6%にとどまっている。これは企業が、合理的配慮の成果として、まず雇用の安定や定着があり、その先に「戦力化・活躍」や「就労意欲の向上」があると考えられるという。そのため、合理的配慮が雇用管理や雇用の安定に役立っていると考えているものの、戦力化や活躍に対する影響はあまり感じていないと思われると同社は述べている。

 なお、「成果と言えるまでの事例に至っていない」と回答した企業は19.2%存在した。

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合理的配慮実施の課題

 合理的配慮の課題について聞いたところ、「課題は大変大きい」が17.2%、「課題はやや大きい」が37.7%で、合計54.9%の企業が課題を感じていることが分かった。一方、「課題はない」と答えたのは6.7%で、9割以上の企業は何らかの課題を抱えていると考えていることが分かった。

 また、合理的配慮の取り組みにあたっての負担に関しては、82.8%の企業が「負担は許容できる範囲である」と回答している。合理的配慮の提供は「負担以上の効果がある」と回答した企業は9.8%だった。

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 なお、この合理的配慮の課題について従業員規模別で聞いたところ、100人未満では44.8%、100~300人未満では41.2%、300~500人未満では48.3%、500~1000人未満では53.2%、1000人以上では71.1%と、従業員規模が大きくなるにつれ「課題は大変大きい」「課題はやや大きい」と感じる割合が高くなる傾向が見られた。従業員規模が多いほど合理的配慮の実施機会が増え、その結果として多くの課題が出てきているものと考えられるという。

 課題の具体的な内容としては「社内の障がい者雇用に関する専門人材の不足」が48.7%で最も多く、次いで「社内に障がい者雇用に関する専門人材の不足」が43.0%と、社内体制に関する課題が多く見られた。

 また、「合理的配慮に該当するかどうかを判断するのが難しい」と答えた企業は40.1%に達している。これは、合理的配慮の内容が適切かどうか、企業が提供すべき合理的配慮の範囲かどうかを判断できないケースが一定数あることを示しているという。

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 なお、調査の概要は次のとおり。

  • 調査名称:企業の障がい者雇用における合理的配慮に関する調査
  • 調査手法:同社会員を用いた、インターネットによるアンケート調査
  • 調査対象者:dodaチャレンジ法人向けメールマガジンに登録している、企業の障がい者雇用に取り組む担当者297名
  • 調査対象者の内訳:
    • 事業形態:一般企業266社(89.6%)/公的機関7社(2.4%)/特例子会社24社(8.1%)
    • 業種:建設業16社(5.4%)/製造業64社(21.5%)/電気・ガス熱供給・水道業2社(0.7%)/運輸業、郵便業14社(4.7%)/卸売業17社(5.7%)/小売業11社(3.7%)/金融業、保険業28社(9.4%)/不動産業13社(4.4%)/専門・技術サービス業(法律、税務、測量など)16社(5.4%)/飲食サービス業1社(0.3%)/その他サービス業63社(21.2%)/医療、福祉12社(4.0%)/公社、官公庁、学校9社(3.0%)/その他31社(10.4%)
    • 従業員規模:40人未満2社(0.7%)/40~100人未満27社(9.1%)/100~300人未満85社(28.6%)/300~500人未満29社(9.8%)/500~1000人未満47社(15.8%)/1000~5000人未満78社(26.3%)/5000~1万人未満15社(5.1%)/1万人以上14社(4.7%)
    • 本社所在地:北海道4社(1.3%)/東北2社(0.7%)/関東188社(63%)/東海39社(13%)/北陸1社(0.3%)/近畿47社(16%)/中国2社(0.7%)/四国1社(0.3%)/九州12社(4%)/沖縄1社(0.3%)
  • 調査期間:2025年2月4~11日
  • 実施主体:パーソルダイバース

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