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インタビュー《企業文化・カルチャー》| 創業期のカルチャー醸成

従業員8万人で創業したキンドリル カルチャー浸透を原動力としてビジネス変革を推進

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8万人にどうThe Kyndryl Wayを浸透させているのか

——カルチャーは決めるだけではなく、従業員に理解してもらい、行動へと落とし込んでいかないといけません。それを8万人もの従業員に向けて実施していくのは、かなり大変だったのではないでしょうか。

 カルチャーを形成していくのは、常にとても複雑なことです。他社の人事の方も恐らく興味を持たれると思うのですが、私たちは教育に加えて、目標管理および人事考課制度の概念を再構築しました。具体的には、継続的にイノベーションを起こし、学び、進化していくためにも、すべての従業員に「1年間でこれを学ぼう」という目標を持ってもらうようにお願いしたのです。さらには、従業員エンゲージメント調査を活用して、それがどこまで実践されているか、改善されたかをトラッキングしています。

——その制度は業務の成果を測るのですか。それとも、行動ぶりを測るのですか。

 私たちの目標管理および人事考課制度を「Compass」と呼んでいます。その名称のルーツは、共に旅をすることです。こちらでは、達成すべきビジネスの成果も見ますし、またお互いにどのような行動を取っているのかも見ています。さらには、自身の発展に向けてどう取り組んでいるのか、1年間でどんなスキルを身に付けたかも語ってもらっています。

 これらは年間単位だけでなく、新しい任務や仕事を引き受けてもらう際に報告していただくケースもあります。なぜなら、私たちは顧客をサポートするために必要なスキルを持った従業員を確保しなければいけないからです。そのため従業員には、「自身のスキルについてきちんと明記して、誰が見ても分かるようにしてほしい」とお願いしています。

——実際に、8万人もの従業員に対してどうカルチャーについて教育をされたのですか。

 まず私たちが取り組んだのは、経営幹部に対する教育です。彼らの中で「よしやろう」という気持ちが高まり、チームに持ち帰ってもらうためのツールも提供しました。以来、経営幹部とのミーティングを毎月1回行い、重要なことや変更すべきことをシェアしています。たとえば、財務や調達、給与、人事などのシステムを、あるべきカルチャーや行動を強化するために変更しました。また、年に1回は集まってもらい、カルチャーについて話し合っています。

 世界中にいるすべてのマネージャーとも毎月ミーティングを行っています。「何が変わっているのか」「こうした行動を確実にやっていこう」と話し合い、その行動を強化しています。ですから、トレーニングの仕組み自体はあります。ただ、本当に重要なのはトレーニングではなく、私たちの一貫性だと思っています。世界中のマネージャーを常に支援し、グローバルなメッセージをしっかりと理解してもらったうえで、自国の計画を見直すように促しています。

 たとえば、最近キンドリルジャパンではより長くキャリアを続けたい従業員が能力を発揮できるように、定年制度を変更しました。それは本当に重要です。なぜなら、それが共通の成功に対して共感し、献身する方法だと考えているからです。

——創業から3年半のカルチャーへの取り組みは、どのような実を結んでいるのでしょうか。

 まず私たちは、ビジネスの成長を目の当たりにしています。また、顧客満足度も改善していますし、従業員のエンゲージメントスコアもかなり向上してきました。そして、従業員からのフィードバックの内容を見ても、かなり良くなってきています。

——いま御社が感じている組織運営についての課題と、その解決に向けて考えている取り組みを教えてください。

 私たちの未来を考えると、AIの世界や進化し続けるテクノロジーをベースにおいて顧客をサポートするためのスキルを提供していくことが重要になってきます。そのためにも、成長を促進するための適切な人材を確保しなければいけません。

 キンドリルジャパンでは、新入社員や中途採用の採用プログラムをどんどん刷新しています。また、定年制度も変更しました。さらには、私たちの人的資本システムを活用して新たなスキルや仕事を見つけやすくすることも行っています。他にも、表彰にも力を入れており、同僚同士で認識して表彰するプログラムも持っています。それを使って、従業員が自らの進歩を推進していけるよう勇気づけていきたいと思っています。

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この記事の著者

北浦 汐見(キタウラ シオミ)

都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

袖山 俊夫(ソデヤマ トシオ)

上智大学法学部卒。上場企業に入社し、宣伝部に在籍。その後メディア・コーディネーターとして独立。以来、多くのフリーランススタッフと案件ごとにユニットを編成し、大手新聞社グループ各社が発行する媒体のコンテンツ制作をハンドリングする。現在は、執筆業に専念。経営やHR分野を中心に、企業経営者や人事責任者、大...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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