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2026年7月28日(火)@オンライン

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イベントレポート《AI活用》| Workday Elevate Tokyo「CHRO Fireside Chat:人とAIが共創する『人事戦略の未来』への展望」

人事の価値は上がる?! サイバー曽山氏、SMBCグループ、塩野義製薬、江崎グリコが語る「AI×HR」

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 人とAIが協働する新しい時代に、企業の人事戦略はどう変わるのか。 5月28日に行われたイベント「Workday Elevate Tokyo」の特別講演「CHRO Fireside Chat:人とAIが共創する『人事戦略の未来』への展望」では、株式会社サイバーエージェントの曽山哲人氏、株式会社三井住友フィナンシャルグループ/三井住友カード株式会社の林貴子氏、塩野義製薬株式会社の河本高歩氏、江崎グリコ株式会社の髙橋潤氏の4名が登壇。株式会社Everyの松澤勝充氏がモデレーターを務め、各社の先進的な視点や実践的な知見が述べられた。本稿では、4名から率直に語られたAI活用の現在地や人事の役割の変化、そしてこれからの人事のあり方をレポートする。

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4社が見る“AIの姿” 「本気で変わる」「不安を取り除く」「とにかく使ってみる」

 まず松澤勝充氏が問いかけたテーマは、「AIの進化にともない、会社はどう変わるのか、また変わるべきなのか」だ。サイバーエージェントの曽山哲人氏は、「挑戦を増やすこと」「社員の不安を減らすこと」の2つを挙げた。

 「生成AIは『試す』ことと相性がよいです。自分のアイデアや仮説をAIに投げかけることで、若手でもベテランでも、バーチャルにさまざまなトライアルができる。生成AIが成長機会を増やす武器になると伝えていくことが、重要だと考えています」(曽山氏)

曽山 哲人氏

曽山 哲人(そやま てつひと)氏

株式会社サイバーエージェント 常務執行役員 CHO

上智大学文学部卒。大手百貨店を経て1999年にサイバーエージェント入社。インターネット広告事業部門の営業統括を経て、2005年人事本部長に就任。2022年からは同社のプロダンスチームのオーナーも務める。2025年からスポーツパートナー事業本部長を兼任し、スポーツ事業のスポンサー企業の経営者に対して、人事戦略などのサポートも行っている。著書に「クリエイティブ人事」「若手育成の教科書」など。

 同社では生成AI活用を促すコンテストを開催しており、賞金総額1000万円を用意。通常の新規事業コンテストの賞金が100万円であることを考えると、大きなインパクトのある取り組みだ。その結果、2200件もの応募が集まったという。

 一方で、社員のAIに対する不安を減らす取り組みも進めている。

 「入社1年目の社員から創業者の藤田晋まで、20分ほどのeラーニング動画を5本見て、最後にテストを受ける取り組みを始めました。8割以上の正答で合格とし、経営会議では役員の顔写真に合格したら花丸をつけるという仕組みにしました。AIについて社内で共通言語が生まれることで、AIへの不安が減り、安心につながるように思います」(曽山氏)

 これに対し、三井住友フィナンシャルグループおよび三井住友カードの林貴子氏は、自社のAI活用について「ようやく取り組みが始まったところ」だと率直に語る。コールセンターなどでのチャットボット活用など、作業削減に向けた取り組みは進む一方で、AIによって浮いた時間を何に使うのか、組織づくりや運営にどう活かすのかというグランドデザインの策定にはこれから取り組んでいくという。

林 貴子氏

林 貴子(はやし たかこ)氏

株式会社三井住友フィナンシャルグループ 執行役員 グループCHRO補佐/三井住友カード株式会社 常務執行役員 戦略人事部

1985年 日本輸出入銀行(現・国際協力銀行)、2007年 株式会社新生銀行 2020年より人事担当チーフオフィサー 常務執行役員 就任、2022年 株式会社三井住友銀行  顧問(エグゼクティブアドバイザー)就任、2024年 株式会社三井住友フィナンシャルグループ 兼 三井住友カード株式会社 現職

 さらに林氏は、日本企業の多くはまだAIによって大きく変わっていないと指摘する。背景にあるのは、トップが全体を設計し、組織を動かす管理型の構造だ。

 「現場主義や分散化を掲げながらも、実態としては経営層が全体をデザインし、かっちりとした仕組みの中で動かしていく管理型の組織になっている。組織とは本来、さまざまな技能や才能を持った人が集まり、価値創造をしていくためのプラットフォームです。日本企業は、そうしたあり方へ本気で変わっていかなければならないと感じています」(林氏)

 続く塩野義製薬の河本高歩氏は、AIとの向き合い方を「vs. AI」と「with AI」に分けて考えを述べた。

 「vs. AIには、もう勝ち目がないと思います。人間対AIの仕事になっていくものは、置き換わるしかない。そこは、いかに早く置き換えていくかという話になると思います。一方で、難しいのはwith AIのほうです。AIをどう活かせるか、使ってみながら考えていく必要があります」(河本氏)

河本 高歩氏

河本 高歩(かわもと たかほ)氏

塩野義製薬株式会社 経営戦略本部 人事部 人事部長

塩野義製薬 人事部長。2002年塩野義製薬に入社後、MR(医薬情報担当者)として岐阜県、愛知県で勤務。2014年社内公募制度により人事部へ異動し、労政、人事戦略、グループ会社出向等を経験。その後、人的資本戦略室長を経て、2024年4月より現職。

 同社では、組織長全員が自分のスケジュールをAIに読み込ませ、業務をどう効率化できるかを考えるトレーニングを実施した。まず使ってみることで、「こんなことができるのか」という気づきが生まれる。その経験を通じて、自社の仕事をAIでどう変えていけるのかを探っているという。

 江崎グリコの髙橋潤氏は、AI活用には段階があると見る。最初はルーティン業務の効率化、次にAIエージェントを業務プロセスに組み込む段階、そして最終的には、AIエージェントが業務プロセスの中核を担い、プロセスそのものが再編されるステップだ。

髙橋 潤氏

髙橋 潤(たかはし じゅん)氏

江崎グリコ株式会社 執行役員/グループ人事部長

大学卒業後、大手製薬会社に入社。事業戦略、営業戦略立案業務、及びMR(医薬情報担当者)を担当。2009年よりHR担当として、人事戦略、人財開発、採用をリードした後、SCM・製造・品質部門のリージョンHRヘッド(Japan and Asia)として、グローバルHR体制を推進。2020年に江崎グリコ株式会社に入社し、グループ人事、総務を担当した後、24年1月より現職。

 「その段階まで進むと、人事の世界ではマネジメントのスタイルが変わるでしょうし、人に求められるケイパビリティも変わってくるはずです。そこに向けて、自分たちがどう進めていくのか、今まさに検討を始めているところです」(髙橋氏)

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この記事の著者

山田 優子(ヤマダ ユウコ)

神奈川出身。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、大阪に拠点を移しさまざまな業界・職種を経験してきたが、プロジェクトベースの働き方に魅力を感じて2018年にフリーライターに転向。現在はビジネス系取材記事制作を軸に活動しながら、チームで商品企画・開発にも挑戦中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

井上奈美香(HRzine編集部)(イノウエ ナミカ)

1994年宮崎県生まれ。京都女子大学文学部国文学科を2017年に卒業し、株式会社翔泳社に新卒として入社。メディア事業部の広告課に配属される。2020年8月に人事向けWebメディア「HRzine」の立ち上げに参画し、HRzineの営業責任者に従事。2023年4月よりHRzine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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