みずほフィナンシャルグループは、AIコーディング支援ツールを活用して金融業務の知識を持つ非エンジニア社員をAIアプリケーション開発人材へ育成するリスキリングプログラム「みずほAI Bootcamp」の本格運用を開始すると発表した。基礎学習から実案件の開発までを一体化し、育成期間を一般的な1年半程度から3ヵ月に短縮した。
プログラムは、AIコーディング支援ツールを活用した開発手法を学ぶ1ヵ月間の集中学習と、2ヵ月間の実案件でのOJTで構成。参加者は金融業務の知識を生かせる案件に参画し、要件の理解、AIを活用した実装、成果物の検証・改善など、開発における一連の業務に取り組む。ツールはCodexやClaude Codeなどを活用し、生成されたコードは参加者が業務要件、品質、セキュリティなどを確認したうえで利用する。
本格運用に先駆けて2026年6月から8月まで実施したプログラムには、プログラミング未経験者4名を含む5名が参加。集中学習後の知識テストでは平均正答率92%となり、全員が所定の合格ラインに到達した。9月からは5名全員がエンジニア職へ転換し、金融業務の知識を生かした視点をAIアプリケーションの設計や仕様検討に反映している。
背景には、金融庁が2026年3月3日に公表した「AIディスカッションペーパー」で、AI専門人材の確保・育成や現場とIT部門の橋渡しを担う人材の育成などが論点として整理されたことがある。同ペーパーでは、AIの開発・運用を外部事業者に依存する場合、ノウハウが組織内に蓄積されにくい可能性も示されている。同社は開発実務を通じて得た知識やノウハウを社内に蓄積し、内製開発力の強化につなげるとしている。
2026年11月から実施予定の次回プログラムでは参加者数を20名程度に拡大。以降も対象社員や実施領域を段階的に広げ、全社プログラムとして展開する方針だ。まずは100人規模のAIアプリケーション開発人材の育成をめざす。将来的には、各部門での自部門の業務に即したAIエージェントの企画・開発や、AIを活用した業務変革など、幅広い領域で活躍する人材の育成を目標とする。
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