「ITエンジニア30年史」は、平成の30年間におけるインターネットやIT技術動向を、同社の現役エンジニアがITエンジニア目線で振り返る座談会の様子を紹介したもの。1995年頃までを「インターネットの誕生と拡大」、1996年頃~2003年頃を「『ガラケー』と『ITバブル』インターネット成長期」、2004年頃~現在を「一億総SNS発信時代 変革していくインターネット」と位置付けている。
エンジニア目線では、1991年に発売されたWindows 3.1によってインターネットに興味を持ち始める人が徐々に増えてきた。1993年には日本でのインターネットの商業利用が開始され、1993年のWebブラウザ「Mosaic」リリースによって大流行が発生している。
1996年頃には、アメリカを中心にインターネット関連企業の株価が異常に上昇していく「ITバブル期」に突入し、日本では1990年代後半から東京・渋谷にIT系ベンチャー企業が続々と集まる「ビットバレー構想」が話題となり、2000年のITバブルに乗じて相次いで株式公開を果たした。
また、「2000年問題」が世間で騒がれるようになるものの、大きな問題もなく2000年に突入した一方で、IT業界での過酷な労働状況が注目されるようになり、「過労死」という言葉が世間を飛び交うようになっている。
2004年頃~現在にかけては、スマートフォンアプリの開発が盛んになったほか、Ruby on RailsやSwiftをはじめとするプログラミング言語・環境の高級化が進んだ。
さらに、SNSやECの評価機能などの浸透によって、ユーザーからの反応がわかるようになり、技術はよりユーザーの体験価値にフォーカスする方向へ進化。サービスを開発する上で、ユーザビリティへの考慮が重要な要素となっている。