企業の成長に最も貢献するのが採用だったから
――ファインディを創業しようと思った理由は何でしょうか。
山田裕一朗氏(以下、山田)::僕は人事やマーケティングの出身ですが、三菱重工で生産技術寄りの仕事をしていたこともあり、エンジニアとコミュニケーションを取ったり、エンジニアと一緒にプロジェクトを運営していったりすることに対して苦手意識がありませんでした。それで起業しようと思ったとき、テクノロジーと人や組織をつなぐサービスを作ろうと思いました。
――人材紹介に取り組もうと思ったのはなぜ?
山田:事業の成長に何がいちばん貢献するかというと、成長企業においては確実に採用です。例えば、我々のようなスタートアップも、ソフトバンクみたいな大手も、成長している会社にはやはり常に採用があると思います。採用は事業におけるインパクトが大きく、なおかつそこでミスマッチが一度起きてしまうと取り返しがつきにくく負の面も大きい。だからこそ、我々はテクノロジーの力を使って採用を改善する事業に取り組むことにしました。
――佐藤さんはそのために、エンジニアのスキルを偏差値化するアルゴリズムを開発されたそうですね。それがFindyが提供するサービスの基盤になっている。
佐藤将高氏(以下、佐藤):エンジニアと人事の間にある壁とは何だろうと徹底的に議論したときに、人事側の採用担当者がエンジニアについて、どの人が自社に合うのか分からないというのがいちばんの課題だと思いました。共通の言葉が必要だと感じたのです。そこでスコアという考え方を導入しました。いわゆる偏差値です。高校受験や大学受験は人事も経験しているので、偏差値という言葉なら受け入れてもらえると思ったのです。