ネットワーク情報セキュリティマネージャー(以下、NISM)は、ハッカーやサイバー攻撃の脅威に対処するため、情報セキュリティのスペシャリストを育成・配置することを目的として創設された資格制度。取得することで、セキュリティエンジニアや情報セキュリティ管理者に必要なスキルを身につけられる。ネットワーク技術者や企業システムの管理者などのキャリアアップにつながる資格であると、同資格を運営するNISM推進協議会では説明している。
NISMは、次図のように6つの資格で校正されている。いずれの資格も2日間あるいは3日間(資格による)の講習を受け、最終日に行う認定試験に合格することで取得できる。
ネットワークセキュリティ実践資格は3日間の講習+認定試験で、実践レベルの総合的なスキルを持つことが認定される。講習では、ネットワークセキュリティの概要と最新動向を解説し、その対処方法について講義、実習を行う。 最新動向の解説では、無線LANやワイヤレスブロードバンド、ならびにクラウドコンピューティングや クラウドデバイス(スマートフォンなど)の概要に触れ、新しいサービスにおけるセキュリティ動向を学ぶ。実習では、アプライアンスサーバー(一体型専用機)を使用したファイアウォールやVPNの構築、ならびにWindows 2008によるIEEE802.1x環境の構築を通じて、サイトセキュリティの重要性を習得する。
ネットワークセキュリティ実践資格の試験概要は次表のとおり。受講申し込みはNISMのWebサイトから行う。
レベル | 応用 |
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前提知識 | ネットワークセキュリティ基礎コースを受講していること、または同等の知識を有すること。 |
日数 | 3日間 |
人数 | 1クラス20名ほど |
形態 | 講義・演習・実習 |
受講料 | 16万2000円 |
なお、NISMは資格の有効期限を2年(資格取得の翌々年度3月末まで)としており、それまでに更新試験を受けて合格しなければ資格は失効する。更新試験はWebテストで提供されている(ネットワークセキュリティ基礎資格のみ、ネットワークセキュリティ実践資格の新規取得で更新可能)。