統計検定は、日本統計学会が中高生・大学生・職業人を対象に、各レベルに応じて体系的に研究開発した国際通用性のある統計活用能力評価システムを使用して、「データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力」を認定する資格。統計質保証推進協会が試験運営を担当している。
6月19日に札幌、仙台、東京23区内、名古屋、大阪、福岡にて、準1級、2級、3級、4級の各試験が行われ、9月2日に統計検定のWebサイトで合格者が発表された。各級の申込者数や合格者数などの情報も公開されている。
検定種別 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
準1級 | 755 | 485 | 107 | 22.06% |
2級 | 2419 | 1690 | 759 | 44.91% |
3級 | 2193 | 1853 | 1208 | 65.19% |
4級 | 279 | 226 | 158 | 69.91% |
また、6月19日の試験では、3級と4級で合格者の最年少記録が更新された。3級に合格したのは小学6年生の女子、4級に合格したのは小学5年生の男子。4級に合格した小学5年生は過去に2名いるという。
3級と4級それぞれの出題内容は次のとおり。決してやさしくはない。
統計検定 3級
高校卒業段階までに求められる統計活用力を評価し認定する。4~5肢選択問題(マークシート)で20問程度、試験時間は60分。
【出題範囲】
- 基本的な用語や概念の定義を問う問題(統計リテラシー)
- 用語の基礎的な解釈や2つ以上の用語や概念の関連性を問う問題(統計的推論)
- 具体的な文脈に基づいて統計の活用を問う問題(統計的思考)
【具体的な内容】
統計検定4級の内容に加え、以下の内容を含む。
- 標本調査(母集団、標本、全数調査、無作為抽出、標本の大きさ、乱数)
- データの散らばりの指標(四分位数、四分位範囲(四分位偏差)、標準偏差、分散)
- データの散らばりのグラフ表現(箱ひげ図)
- 2変数の相関(相関、散布図(相関図)、相関係数)
- 確率(独立な試行、条件付き確率)
・6月19日試験に出された問題(PDF)
・上記試験問題の正解(PDF)
統計検定 4級
中学校卒業段階までに求められる統計活用力を評価し、認証する。4~5肢選択問題(マークシート)で15問程度、試験時間は60分。
【出題範囲】
- 基本的な用語や概念の定義を問う問題(統計リテラシー)
- 用語の基礎的な解釈や2つ以上の用語や概念の関連性を問う問題(統計的推論)
- 具体的な文脈に基づいて統計の活用を問う問題(統計的思考)を出題します。
【具体的な内容】
- 基本的なグラフ(棒グラフ・折れ線グラフ・円グラフなど)の見方・読み方
- データの種類
- 度数分布表
- ヒストグラム(柱状グラフ)
- 代表値(平均値・中央値・最頻値)
- 分布の散らばりの尺度(範囲)
- クロス集計表(2次元の度数分布表:行比率、列比率)
- 時系列データの基本的な見方(指数・増減率)
- 確率の基礎
・6月19日試験に出された問題(PDF)
・上記試験問題の正解(PDF)
なお、次回の統計検定は11月27日に実施される。