2020年1月の転職求人倍率は、前月比0.54ポイント減の2.60倍で、求人数は前月比98.6%、前年同月比106.0%、転職希望者数は前月比119.3%、前年同月比105.7%だった。今月は転職希望者数が2割近く増えたため、転職求人倍率はやや下がった。ただし、前年より高いことには変わらない。
業種別での「IT・通信」の求人数は前月比98.1%、職種別での「技術系(IT・通信)」の求人数は前月比99.1%と、先月に続きほぼ横ばい。前年同月比では、業種別「IT・通信」の求人数が106.3%、職種別「技術系(IT・通信)」の求人数が106.5%。これは先月より数ポイント伸びている。
なお、業種別「IT・通信」の転職求人倍率は7.35倍(前月比1.49ポイント減)、職種別「技術系(IT・通信)」の転職求人倍率は9.77倍(前月比1.59ポイント減)と相変わらず高い中でも、職種別で11倍を超えた先月と比較すれば若干落ち着いた形だ。
今回の調査結果について、doda編集長の大浦征也氏は次のように分析している。
「1月は、12月に採用を終了した求人があったことや、例年新規の募集がそれほ増えないことなど、時期的な要因が重なり、求人数は微減となりましたが、依然として高水準を維持しています。一方、例年通り4月入社を目指して1月から転職活動を始めた人が多く、転職希望者数が増加したため、求人倍率は下降しました。
2月以降も、年度内に採用を予定しているポジションの充足を目指し、企業の採用意欲が高まっているため、引き続き求人は多い状態が続く見込みです。数年先を見据えて注力事業に積極投資する企業も数多くあるため、転職希望者が数多くの求人から転職先を選べる状況は続くと予想されます」(大浦氏)