ビジネス数学検定は、数学検定を運営する日本数学検定協会が開発した、ビジネスパーソンに必要な実用的な数学力・数学技能を測定する検定。
一般的に数学検定と呼ばれている「実用数学技能検定」は数学・算数の実用的な技能を7つの技能に分類して、各技能の習熟度を測定するが、そのビジネス版であるビジネス数学検定では、より実務に必要とされる数理的な考え方を「5つの力」に分類。ビジネス場面に合わせた形で出題され、数学力の習熟度を測定するのが特徴だ。
ビジネスに必要な5つの数学力とは?
ビジネス数学検定の数理的な5つの分類とは、以下のとおり。
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把握力
- 現状認識力、論理構造の認識力
- 物事の状況、相関関係を見抜く力。
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分析力
- 損益分岐点分析、財務諸表分析
- 情報の規則性、特徴、変化を見抜く力。
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選択力
- 意思決定、状況判断
- いくつかの事象から最適な1つを選択する力。
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予測力
- リスク予測(リスクヘッジ)、シミュレーション
- さまざまなデータを基に変化を予測する力。
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表現力
- プレゼンテーション力、コミュニケーション力
- 情報を分かりやすく正確に伝える力。
ビジネス数学検定で出題されるビジネスシチュエーション問題は、この5つの力を背景に選出されており、その力関係を図にすると、以下のようになる。
検定の概要
- 検定時間/問題数
- 【Lite】60分/30問(五者択一問題)
- 【2級】60分/30問(五者択一問題)
- 【1級】90分/30問(五者択一問題)
- 検定料
- 【Lite】2,160円(税込)
- 【2級】4,320円(税込)
- 【1級】6,480円(税込)
- 検定結果
- 各階級とも合格点は70点。1級のみ、A合格(70点以上)、AA合格(80点以上)、AAA合格(90点以上)の合格ランクを設定。
- 検定結果は「合格」「不合格」のほか、総得点、および、「5つの力」それぞれの得点を表示し、どの部分に強み・弱みがあるのかをレーダーチャートを用いてビジュアルで評価する。
- 試験方式
- インターネット上で受検できるCBT(Computer Based Testing)方式。5つの力の分析結果や総合スコアは受検直後に表示される。
検定の所用時間は1時間程度と短いそうなので、ぜひ自らの数理的能力や知的センスの向上、スキルアップに活用してみてはいかがだろう。