D&Iは、障害者雇用を行っている従業員数100名以上の企業に勤める人事・総務責任者110名を対象に、「障害者のテレワーク雇用に対する意識」に関する調査を実施した。調査期間は2020年8月11日〜8月13日。
現状の障害者雇用において最も課題になっている点を尋ねる質問では、「良い人材の確保が難しい」で52.6%、「育成に関して各部門の負担が大きい」が45.5%、「オフィス環境などの物理的な課題がある」が42.7%であった。また、障害者雇用の課題となっている点に関する自由回答では、「定着率の維持、向上」や「有能な人材が育成後辞めてしまうこと」などの回答が挙がった。
自社の障害者雇用における課題の解決策として、「障害者のテレワーク雇用」に興味はあるか、という質問では「非常に興味がある」が26.2%、「少し興味がある」が43.7%という回答となった。
さらに、「障害者のテレワーク雇用」は、障害者雇用の新しい形として効果的だと思うか、という質問では「非常に思う」が30.9%、「少し思う」が40.0%と、約7割の人事・総務責任者が「障害者のテレワーク雇用」を障害者雇用の新しい形として効果的だと回答している。
「障害者のテレワーク雇用」が有効な理由として最も多かったものは、「障害者自身の負担を軽減することができる」で60.2%。次いで「テレワークなので配属先が不要である」が56.4%、「受け入れ先の負担を軽減することができる」が55.1%という回答となった。
さらに、障害者のテレワーク雇用が効果的だと思う理由についての自由回答では、「就業機会が拡大できると思う」や「自分で身の周りを確保できるので本人の負担が少ないと思う」などの回答が得られた。
その一方で、「障害者のテレワーク雇用」を実際に行う場合、雇用管理や導入後の運用に関して、現状自社だけで行うことについてどのように感じるか、という質問では「かなり不安を感じる」が30.9%、「少し不安を感じる」が47.3%という回答になった。「障害者のテレワーク雇用」を自社で行うことに対して約8割の人事・総務責任者が不安を感じていることから、企業だけで導入を推進するにはハードルが高いことがうかがえる結果となった。