SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

直近開催のイベントはこちら!

HRzine×SmartHR 人材・組織活性化フォーラム

2024年12月6日(金)13:00~15:30

主要製品スペック一覧

人事業務の効率・確度・精度を高めるために欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

eラーニング・LMS<br>主要製品スペック一覧 2024

eラーニング・LMS
主要製品スペック一覧 2024

その他のスペック一覧

人事労務管理システム<br>主要製品スペック一覧 2023

人事労務管理システム
主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム<br>主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム
主要製品スペック一覧 2023

HR Techのこころ | #20(AD)

Carely――従業員の健康情報管理をデジタルで効率化し、産業医とともに健康経営を実現する

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

 新型コロナウイルスの感染拡大もあって、企業における従業員の健康管理は、福利厚生としての健康管理から一歩進んで、経営戦略の1つ「健康経営」として関心が高まっている。そうした企業の健康管理を効率化するクラウドサービスとして注目を集めているのが、株式会社iCAREが提供する「Carely(ケアリー)」だ。どのようなサービスなのか、そしてどのような企業がどのような目的のもと導入しているのか。同社の代表取締役 CEO 山田洋太氏に伺った。

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

煩雑な作業に悩む担当者を支援し、効率的な健康管理を実現したい

――Carelyを開発した経緯と、今注目を集めている背景を教えてください。

 シンプルに言えば、Carelyは「健康管理のクラウドサービス」であり、人事担当者や産業医など関係者による健康管理業務の効率化を目的として誕生しました。健康管理業務はいまだ多くが紙を中心としたアナログな手段で行われており、煩雑で複雑な作業がほとんどです。それでいて、個人情報を取り扱うという繊細な仕事でもあります。担当者は忙殺され、疲弊してしまうことも多くありました。

 一方で、属人的といわれながらも単純作業も多く標準化が可能であること、そして情報共有が重要な鍵になっていることから、デジタルの活用によって大きく効率化が図れると考えました。そうして時間を節約できれば、その分もっと社員と触れ合ったり、施策を練ったり、担当者本来の仕事に注力できると考えたのです。

 たとえば、健康診断一つ挙げても、社員が数百数千といる会社となると、社員一人ひとりに都合を聞いて予約し受けさせるのは大変な作業です。かといって、それを個人に任せると受診しない人が多数出てくる。働く人の健康を把握し、就業判断をすることが法律で義務付けられている以上、それでは困ってしまうわけです。そこで、煩雑で複雑な健康管理作業を効率化するCarelyの導入が増えているのだと思います。

山田 洋太氏
山田 洋太(やまだ ようた)氏
株式会社iCARE 代表取締役 CEO
金沢大学医学部卒業後、2008年久米島で離島医療に従事。顕在化された病気を診るだけでなく、その人の生活を理解しないと健康は創れないことを知り、経営を志す。2010年慶應義塾大学MBA入学。2011年株式会社iCAREを設立。2012年経営企画室室長として病院再建に携わり、病院の黒字化に成功。2017年厚生労働省の検討会にて産業医の立場から提言。2018年より同省委員として従事。

――具体的にはどのような仕組みになっているのですか。

 まず労働安全衛生法に基づくものになっており、粛々とCarelyを使っていると、自然に法対応できるようになっているというのが最大の特徴です。その上で、ペーパーレス化を進め、分析や情報共有・連携を行いやすくなることで、結果として従業員の健康管理が効率的に行えるようになります。さらに、労働基準監督署への報告もスムーズに行えるようになります。

 2つ目の特徴としては、「ハイリスクアプローチ」という概念に基づき、「高リスク者の自動抽出および就業判定」ができることです。つまり、要面談・有所見・所見なしの3段階に自動で振り分け、紙での目視よりも断然早く就業判定を終えられます。そして、効率的にリスクの高い人を見つけ出し、適切なアセスメントなどの対応が行えるようになっています。たとえば、法令で定められている血圧などの5つの項目に加え、システム設定でストレスチェックや過重労働などを要件として入れておくと、それに該当した人が毎月リストアップされるようになっています。アセスメントのスケジュール機能なども搭載されており、効率的な対応が可能になります。

Carelyによる「高リスク者の自動抽出および就業判定」
Carelyによる「高リスク者の自動抽出および就業判定」
[画像クリックで拡大表示]

 また、「就業判定後の産業医面談の記録管理」として、産業医の面談記録も合わせて残すことも可能です。個人情報保護に配慮し、人事が閲覧しても良い内容と、産業保健スタッフのみが閲覧できる項目に分けて記録するという仕様になっています。面談記録画面から面談履歴やストレスチェックの結果、残業時間、健康診断結果などがすべて閲覧でき、産業医面談前の煩雑な準備が不要になります。

Carelyの「就業判定後の産業医面談の記録管理」
Carelyの「就業判定後の産業医面談の記録管理」
[画像クリックで拡大表示]

 他にも、厚労省準拠の57問に基づいたストレスチェックがオンラインででき、受検勧奨や分析・判定などの機能も搭載しています。また、勤怠管理システムとのCSV連携によって過労リスクを効率的に察知することも可能です。「健康診断の効率化」サービスも提供しており、健康診断の予約から事後措置などを自動化し、受診率を上げるとともに、診断後のスムーズな管理につなげます。

 そして、これらのシステムとサービスを組み合わせることで3つのプランを用意し、利用人数に応じた人数課金制のサブスクリプションにて提供しています。

産業医の活躍を支援し、健康リスクに迅速に対応可能にする

――ICTのシステムによって健康管理を行う取り組みはこれまでになかったのでしょうか。

 大手企業の業務管理パッケージなどにオプションとして用意されており、実際に大手企業を中心にカスタマイズされ、今も使用されています。しかし、多くがオンプレミスで高額であることから、ほとんどの企業にとっては高嶺の花だったのです。人事をコストセンターと見る向きもあり、健康管理などの業務に大きなコストをかけられないというのが正直なところでしょう。

 そこで、必要十分な業務を標準化し、ほぼカスタマイズすることなくクラウドサービスとして提供することで低価格化を実現し、中堅・中小企業でも導入できるようにしたのがCarelyというわけです。もちろん、拡張性が高いので、数千人〜数万人規模でも対応は十分可能です。

 50人以上の企業には労働安全衛生法で健康管理が義務付けられていますが、実際の利用者としては、500人から1万人くらいの規模の企業が多いですね。企業規模はある程度大きいけれども担当者は数名程度で、すでに健康管理をExcelなどで行っているが効率化を望んでいる、という企業からの問い合わせが増えています。

――つまり、ほどよいサイズのサービスがなかったと。そこへCarelyを提供した。

 それと、私がCarelyを立ち上げたのには、もともと自身が産業医として健康管理業務で忙殺された経験があることも関係しています。複数の会社を担当し、ExcelやAccessで作られたデータベースをもとに一人ひとり面談していたのですが、名前や職歴、現在の仕事内容、病歴などのヒアリングから始まるのです。過去の健康診断の結果は紙や別ファイルにあり、時には用意されておらず自己申告のときもある。時間も手間もかかり、かつ適切な面談ができないジレンマがありました。拠点が複数あるところなどは、書類やファイルを外部に持ち出す必要もあり、いっそう気を使いましたね。これが効率化できれば、もっと産業医として提供できることも多いのにと、ずっと考えていました。

 理想として考えていたのが、すべての健康情報や勤務状況が一元管理されており、場所を問わず閲覧ができ、かつセキュリティがしっかりしているもの。それをテクノロジーで形にしたのがCarelyというわけです。

――切実なご経験から生まれたのですね。

 はい、とにかく手間と時間がもったいないと思っていましたからね。でも、産業医だけでなく、会社側の担当者も紙で提出されるものをデータに取り込んだり、産業医に情報を提供するためにプリントしたり、大変なわけですよ。実際、今も紙やExcelでやっている会社の方は、さらにコロナ禍で出社がままならない状態で約3か月間は仕事ができなかったと聞きます。一方で、「Carelyを導入していたから助かった」という声をたくさんいただきました。

 さらに、人事部門の方から「導入しておいてよかった」と言われるのは、「不調者対応」に関してです。Carelyを使って健康状態を記録していれば、ほぼリアルタイムで産業医にも共有でき、何か予兆があればアドバイスや指示をもらえますし、経営層にもすぐに伝えて迅速な対応ができます。それによって従業員の健康を守ることができるというわけです。

 そのほか、Carelyには法令に基づいた対応を行えるようにアルゴリズムが組み込まれているので、もし誰かが不調をきたしたときにも、それまでの記録を「今まで適切に対応してきた」という証として出すことができます。

 不調者対応に関して、人事が最も疲弊するのは、休職・退職などで人材が減るリスクもさることながら、訴訟などのトラブルに発展することです。もちろん不誠実な対応を続けていたならば罰せられるべきですが、大方の事業者では適切に対応しており、その記録をきちんと提出することで必要以上のトラブルを回避することができるというわけです。

従業員の健康の底上げを図り、企業の底力を高める

――企業リスクを低減するという意味で、Carelyによる健康管理の需要はますます高まりそうですね。

 はい、ただポジティブな方向に活用していただくのが、第一目的であり大前提ですよ。不調リスクの高い人というのが抽出できれば、産業医などからのアドバイスや指示がもらえるだけでなく、業務負荷などについての調整を行うことができます。たとえば、「残業してはいけない」というような就業制限をかけるわけです。すると、制限をかけられた人は病院に行って治療に務めるようになります。

 これは産業医だったときから課題だと思っていたのですが、予防医療というのは本当に難しいものなんです。人は「病気になって、痛い思いをしたり自由を制限されたりするのがイヤ」なだけであって、必ずしも「健康になりたい」わけではないんですね。実際、血圧や血糖値が高いといっても、生活に大きな支障がなければ放置する人がほとんどです。結果、実際になにか生じて初めて対応を始めます。

 医療サービスの多くは、「より健康になりたい人」に向けたもので、健康マニアばかりが活用し、普通の人にはなかなか利用してもらえません。しかし、個人の健康リスクが企業の経営リスクとなるならば、企業は従業員の健康を守るための施策として対応せざるを得ません。日本の法律では、健康を害しうる人を就労させることは違反行為であり、健康を害した原因が仕事にあるなら、企業は責任を取る必要があります。その責任の下で、企業という監督者が、個人ではなかなか行わない予防医療を推進していく。そこにCarelyの「健康をつくる」という提供価値があると考えています。

――今後、Carelyについてどのような展開をお考えですか。

 健康経営を推進していくための機能はほぼ揃いました。これからは、それぞれの機能の強化・改善を継続して行っていきます。デジタルツールへの親和性が低い人でも快適に使えるよう、ユーザーへのヒアリングによってUI/UXをブラッシュアップすることはもちろん、カスタマサクセス部門のサポート品質も日々改善しています。

 たとえば、紙の健康診断結果の入力代行サービスも、ご要望としてあったもの。精度を高めるため、人力だけでなくAIによるOCR対応なども導入しています。また、健康診断結果をデータとして受け取ってまま活用できるよう、全国に約1500箇所ある健診センターとの連携も交渉を進めています。それが実現すれば、紙や人間を挟むことなくシームレスかつ正確にデータのやり取りができ、1週間後には結果を直接人事が取得できることになります。

 また、顧客企業や導入を希望する企業から、産業医など専門職の紹介を希望されることが増えてきたので、マッチングサービスもオプションで提供し始めました。とはいえ、あくまでCarelyを活用して健康経営に貢献できる産業医を育成・紹介するという流れの中での提供となります。また、Carelyを活用してデータドリブンな健康経営ができるよう、産業医を対象にした勉強会も積極的に展開しています。現在は約180名が登録し、ユーザー会も活発に行われています。

 そして、もともと大きな目標としてきたのが、Carelyによって収集されたデータの活用によって、健康経営に貢献するというものです。健康診断、ストレスチェック、長時間労働などの健康情報が一元化され、健康課題に関するリスクがつまびらかになったところで、それは健康経営の土台に過ぎません。さらに、能動的に従業員の健康を守り、元気に働いてもらうためには、具体的な対応策や改善策までワンストップで提供できることが大切だと考えました。そこで2020年9月に提供を開始したのが、法人向けヘルスケアプラットフォーム「Carely Place」です。

「Carely Place」のサービス概要
「Carely Place」のサービス概要
[画像クリックで拡大表示]

――Carely Placeとはどのようなサービスなのですか。

 Carely Placeでは、Carelyで収集したデータを分析し、可視化された健康課題についての改善提案や効果検証を行います。このとき、多種多様な事業提携先と連携して、サービスのマッチングを行います。

 たとえば、2018年に運輸業に関する法改正によって「睡眠時間の確保に配慮が必要」とする項目が加わりました。時間もさることながら、無呼吸症候群による睡眠の質の低下についても注目されています。そこで、睡眠の質に問題があると思われる人をピックアップし、ヘルスケア製品・医療関連機器を中心とする電気機器関連機器メーカーのフィリップスと提携し、無呼吸症候群の検査を提案しています。

 こうした健康課題と解決策のマッチングについて、Carely Placeでは、睡眠の他にも運動・食事・メンタルヘルスを加えた4領域について、8社と業務提携契約を締結しています。今後は健康データ解析をさらに進め、対応領域と提携先を順次拡大していく予定です。

――日本企業の健康経営を大きく前進させる力となりそうですね。今後の展開にも期待しています。ありがとうございました。

テレワークによって健康管理の法令遵守が不安な人事担当者様へ(iCAREより)

 バラバラな健康情報を1つにまとめることで、担当者の工数を75%削減するクラウド健康管理システムCarely。「他社ではどうやって健康管理しているのか?」具体的な事例とともにそれをお伝えする「ランチタイム de 丸わかり Carely説明会」を毎週開催しています。この説明会についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください!

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
HRzine
https://hrzine.jp/article/detail/2753 2021/12/09 08:44

イベント

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

2024年12月6日(金)13:00~15:30

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング