パーソルホールディングスは、「2030年までに女性管理職比率37%」に向け、2022年度の取り組み状況および、女性管理職比率状況を発表した。
上記目標は、政府目標の30%とグループ全社における女性従業員比率をふまえた議論により決定した。2022年4月時点では、グループ内の女性管理職比率は22.9%と、前年比1.9%のプラスとなったという。
また、同社は、女性管理職比率向上をはじめ、同社グループにおける多様な人材活躍に向けて、以下の取り組みを実施中だという。
1.現状把握・マネジメント体制の構築
- 目標の設定、開示および、それに向けた計画と実績のモニタリングの実施
女性管理職比率だけでなく、候補者層の男女比や内部登用率、外部採用率など8項目をモニタリング。SBU(戦略事業単位)ごとの目標数値の見直し、マイルストーンを設置する。
- マネジメント体制の構築および「ジェンダーダイバーシティ委員会」の設置
若手メンバーからオブザーバーの社長まで、男女混合による委員会を毎月定期実施。各SBUにおける現状の共有に加え、社内外認知向上やデータ分析などの分科会にて実施施策を検討する。
2.仕組みや制度の見直し・整備
グループ間異動制度や短期間の業務体験制度、複業制度などのキャリア自律を促す体系的な仕組みづくりや、働き方の柔軟性を高める取り組みとして、サテライトオフィスを首都圏複数箇所設置。また、在宅勤務促進のためのシステム導入や環境整備などを実施する。
3.企業文化、風土の醸成
女性管理職候補となり得る女性社員の意識把握や意識醸成を始め、本人および上司、周辺に根付いたアンコンシャスバイアスを取り除き意識改革を行うなど、多様性を理解・受容する組織文化醸成を行う。具体的には、対象者全員に意識調査アンケートを実施し、候補者把握につなげ、意識醸成のための研修を実施。
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