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CxOと職種別オンボーディング対談 | #ex3

組織が急拡大するラクスルのオンボーディング 3ヵ月で誰もが自走するよう施した改善とは

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 新しい組織でスムーズに活躍してもらうことを目的とし、入社前後に集中的に情報をインプットする「オンボーディング」を行う企業が増えてきた。しかし企業や部門ごとに様々な定義がなされ、職種によっても適切な手法は異なるようだ。そこで本連載では、幹部人材紹介やタレントシェアリングなどで企業の成長を支援する株式会社BNGパートナーズの岡本勇一氏が、様々な立場でオンボーディングに関わる方々をお迎えし、施策としての考え方や手法、課題感などを伺う中で、効果的なオンボーディングのあり方について探っていく。今回は、印刷や広告、物流産業でIT技術を駆使した事業を展開するラクスル株式会社の執行役員 ラクスル事業本部 印刷事業統括部長を務める前田大輔氏、ストラテジックコミュニケーション室の小柳智香子氏、経営企画部の石田朝子氏にお話しいただいた(※所属部署は取材当時のもの)。

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以前の経験からオンボーディングプログラムの改善を開始

岡本勇一氏(以下、岡本) 新しく入社したメンバーがいち早く組織に根付き、活躍するための手法として、オンボーディングの重要性が高まっています。御社でも中途社員のオンボーディングに力を入れていらっしゃいますが、取り組みを本格化させた背景は何だったのでしょうか。

前田大輔氏(以下、前田) 当社では近年、組織が急速に拡大しており、海外籍のメンバーも増えています。そういった多様なメンバーを受け入れるために、当社では従来のハイコンテクスト文化からローコンテクスト文化への移行を目的とした組織改革プロジェクト「Be Trusted」を進めています(次図、参考記事)。それに伴い、評価軸の再設計やダイバーシティの推進など組織設計を全面的に見直す中、オンボーディングプログラムの改善は、「Be Trusted」プロジェクトの1つとして2022年2月からスタートしました。

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 私は2021年7月に当社に入社しましたが、当時はまだ社内でオンボーディングの体制が整っていなかったんです。しかし私自身、以前に経営者としてオンボーディングの効果を目の当たりにしていたので、当社のオンボーディングプログラムの改善については自ら進んで起案しました。

前田 大輔氏
前田 大輔(まえだ だいすけ)氏
ラクスル株式会社 執行役員 ラクスル事業本部 印刷事業統括部長
住友商事のデジタル部門でインターネットをベースとした事業開発に従事。モノタロウ、爽快ドラッグなどのEC事業を立ち上げ、その後は東南アジアでのEC事業会社の社長を歴任。2021年に帰国し、ラクスルに参画。

岡本 実際にオンボーディングの取り組みを始められたのは半年ほど前からなのですね。

前田 そうですね。当社の会計期間は8月から翌年の7月末なので、下期である2月〜7月にかけ、オンボーディングのトライアルとして、まずは印刷事業部の一部である約100名のメンバーを対象に始めました。今後は全社展開に向けて、小柳が専任となり、人事部の採用オンボードチームが中心となって進めていく予定です。

岡本 オンボーディングの取り組みを始める前に、どのような課題がありましたか。

岡本 勇一氏
岡本 勇一(おかもと ゆういち)氏
株式会社BNGパートナーズ 執行役員
2014年入社。以降、トップセールスや事業部長としてベンチャー企業領域におけるエグゼクティブサーチ事業を管掌し、2017年3月より執行役員に就任。エグゼクティブサーチ事業部部長を兼務し、全社サービスの向上と経営体制の強化に努める。

前田 大きく2つありました。1つ目は、これまでオンボードが「聞き手責任」で行われていたことです。これは当社に限らず、日本企業全般に当てはまると思うんですが。多くの企業では話し手の説明が理解できない場合でも、分からないことは聞き手の責任であり、自分で調べて追いついてきてほしいというコミュニケーションがしばしば見受けられます。もちろん、聞き手である新メンバーの自己学習も必要ですが、受け入れ側が「新メンバーはラクスルの初心者である」と認識した上で、話し手責任でオンボードを行っていくことを徹底し、安心してパフォーマンスを発揮できる環境づくりに努めました。

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 2つ目は、オンボーディングの期間と内容の明確化です。これまではオンボーディングの定義が曖昧で、いつまでに何をするのかが不明瞭でした。そのため、入社して3ヵ月後をオンボーディングのゴールとして“あるべき姿”を言語化しました。

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 また、入社前にプレオンボードを新たに実施して、新メンバーには不安が少なく期待を高めた状態で入社していただき、パフォーマンスを発揮できるようにしました。

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※印刷用ページ表示機能はメンバーのみが利用可能です(登録無料)。

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この記事の著者

北浦 汐見(キタウラ シオミ)

都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 優子(ヤマダ ユウコ)

神奈川出身。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、大阪に拠点を移しさまざまな業界・職種を経験してきたが、プロジェクトベースの働き方に魅力を感じて2018年にフリーライターに転向。現在はビジネス系取材記事制作を軸に活動しながら、チームで商品企画・開発にも挑戦中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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