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シスコCCENT合格をゼロから目指す人のためのネットワーク超入門 | 第2回

はじめてのTCP/IP その1 ~ 4つの階層とインターネット層のプロトコル


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インターネット層のプロトコル(3):ARP

ARPの役割

あるホストにIPパケットを送る場合、その受け取り口であるLANポート(ネットワークインタフェース)に、イーサネットフレームとして運んでいきます。IPパケットを届けるには宛先ホストのIPアドレスが必要ですが、実はIPアドレスのほかにLANポートを識別する番号も必要です。この番号をMACアドレスといいます[12]

ARP(Address Resolution Protocol)は、宛先ホストのLANポートを知るために、IPアドレスに対するMACアドレスを求めるプロトコルです。IPアドレスに対するMACアドレスを求めることをアドレス解決と呼びます。

しかし、なぜIPアドレスだけでIPパケットを宛先ホストに転送できないのでしょうか。なぜアドレス解決が必要なのでしょうか。それには次の理由があります。

アドレス解決を、人間同士の会話になぞらえて説明しましょう。会話をするには、相手に伝えたい内容を声にして、相手の耳まで届けなければいけません。TCP/IPでは、ホストが会話相手の人格に相当し、IPアドレスで特定します。伝えたい内容はIPパケット、声はイーサネットフレームです。会話相手の耳はホストのLANポートに相当し、MACアドレスで特定します。

図9:アドレス解決を人間同士の会話になぞらえると
図9:アドレス解決を人間同士の会話になぞらえると

ポイントは、会話をするには「会話相手の耳」に声を届けなくてはならない点です。ホストはOS上の設定でIPアドレスを変更できますし、LANポートの差し替えもできます。人間ではあり得ませんが、TCP/IPでは人格(ホスト)と耳(LANポート)の対応関係が変わってしまう場合があるわけです。そのため、宛先ホストのIPアドレスと、そのLANポートのMACアドレスを対応付けるアドレス解決が必要なのです。

[12]: IPアドレスおよびMACアドレスの詳細は、本連載の後の回で改めて解説します。

ARPの動作

ARPによるアドレス解決が可能な範囲は、同じネットワーク内に限られます。MACアドレスは、同じネットワーク内のLANポート間のデータ(イーサネットフレーム)の転送を行うためのアドレスだからです。

ARPのアドレス解決では、次の2つのメッセージを利用します。

  • ARPリクエストメッセージ
  • ARPリプライメッセージ

送信元ホストが、宛先ホストにIPパケットを送信しようとするとき、アドレス解決がどのように行われるのかを見てみましょう。

① 宛先ホストのMACアドレスを求めるために、ARPリクエストメッセージをブロードキャスト[13]し、同一ネットワーク内のすべてのLANポートへ転送します。ARPリクエストメッセージの内容は、「このIPアドレスを持つホストは、MACアドレスを教えてください」というものです。

② 該当するIPアドレスをもつホストは、ARPリプライメッセージで自身のMACアドレスを通知します。これで宛先IPアドレスに対応するMACアドレスがわかり、アドレス解決が完了します。

③ ただし、毎回アドレス解決を行うのは手間なので、アドレス解決したIPアドレスとMACアドレスの対応は、ARPキャッシュに一定時間保存されます。以後、送信元ホストは同じ宛先ホストにIPパケットを送信する際、その情報を利用します。ARPキャッシュは、MACアドレスを問い合わせた(ARPリクエストメッセージをブロードキャストした)送信元ホストだけでなく、MACアドレスの問い合わせを受けた(ARPリプライメッセージを返した)宛先ホストにも作成されます。

図10:ARPによるアドレス解決
図10:ARPによるアドレス解決

なお、アプリケーションのユーザは、ARPやアドレス解決を意識する必要はありません。何も設定しなくても自動的に行われます。

参考宛先ホストと送信元ホストが異なるネットワークにある場合には、外部のネットワークとの接点となる機器(デフォルトゲートウェイと呼ばれるが、実体としてはルータ)のアドレス解決を行います。

[13]: 同一ネットワークに接続されているコンピュータすべてに宛てて送信すること。

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この記事の著者

Gene(ジーン)

2000年よりメールマガジン、Webサイト「ネットワークのおべんきょしませんか?」を開設。「ネットワーク技術をわかりやすく解説する」ことを目標に日々更新を続ける。2003年にCCIE Routing and Switchingを取得。2003年8月に独立し、ネットワーク技術に関するフリーのインストラ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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