レバレジーズが運営する障がい者就労支援サービス「ワークリア」は、障がい者雇用の実態調査を実施した。
調査の概要は以下のとおり。
- 調査対象:障がい者雇用に関わるIT企業の採用担当者250名
- 集計期間:2022年12月28日~2023年1月5日
- 調査方法:Webアンケート調査
- 実査委託先:楽天インサイト株式会社
- 有効回答数:250名
採用が計画通りに進んでいる企業は、募集時に「配慮事項」をアピール
採用募集を行う際のアピールポイントとして、最も多かったのは「就業環境・設備(63.8%)」であった。また、障がい者雇用が計画通りに進んでいる企業の約6割が「配慮事項」にも力を入れており、計画通りに進んでいない企業との差が見受けられた。
定着がうまくいっている企業の約5割は「労働環境の充実」「コミュニケーションが円滑」
計画通りに雇用が進んでいる企業において、定着がうまくいっている要因として「労働環境が充実している(55.0%)」が最多となり、次いで「社内のコミュニケーションが円滑だから(50.4%)」「適切な業務を割り当てられている(45.7%)」と続いた。
一方で、計画通りに雇用が進んでいない企業の課題として多く挙げられたのが「適切な業務を割り当てられていない(39.3%)」、次いで「長期で就業する人材の見極めができていない(37.5%)」「教育体制が充実していない(30.4%)」となった。それぞれの項目に大きな差はなく、企業によっての課題感は異なることが見受けられる。
3割の企業が月給22万以上で給与を提示、計画通りの企業は時給での募集も
月給での給与提示額は、3割(75社)が「月給22万円以上」と回答した。
障がい者雇用が計画通りに進んでいない企業は、計画通りに進んでいる企業と比べて「時給での募集を取り入れていない」割合が高くなっている。さらに、月給の提示額も、計画通りに進んでいる企業と比較して金額がやや高いことから、採用ハードルが高くなっている可能性が考えられる。
IT企業の約6割が一般採用枠で障がい者雇用を行っている。雇用が進んでいないと回答する企業のうち、「採用基準に合う人材がいない」と回答した企業は約4割となり、採用ハードルの高さが雇用のネックになっていることがうかがえる。
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