三菱UFJ信託銀行は、「第4回人事・退職給付一体サーベイ(人的資本編)」の調査結果を発表した。
調査の概要は次のとおり。
- 実施期間:2022年10月31日~12月9日
- 対象企業:同社の企業年金の取引先
- 回答企業:253社
- 実施方法:Webアンケートへの回答
- 設問数:42問
情報開示のスタンスによって人的資本経営の取り組みなどに差
人的資本経営の取り組みと情報開示スタンスの関係性について、情報開示に積極的な企業では、経営と社員双方に深い関与や意識転換が求められる「経営戦略と人材戦略の連動」「企業文化への定着」「時間や場所にとらわれない働き方」が、消極的な企業と比較して20ポイント以上高いことが分かった。
また、女性活躍推進法開示項目のKPIについて、情報開示に積極的な企業では、「労働者・管理職・役員に占める女性労働者の割合」および「労働日数・時間に関する項目(男女別の育児休業取得率・労働者の1ヵ月当たりの平均残業時間・有給休暇取得率)」をKPIに設定している比率が、消極的な企業と比較して10ポイント以上高かった。
積極的な企業の開示理由は「従業員エンゲージメント向上」など
情報開示の理由について、情報開示に積極的な企業では、「金融市場からの要請および投資家との対話レベルの向上」「従業員エンゲージメントの向上」を開示理由・期待効果として挙げている比率が、消極的な企業と比べて30ポイント以上高い結果となった。
すべての業種で「女性の活躍推進」「シニアの活躍推進」に取り組む傾向
人的資本経営を推進するための取り組みを業種別に集計した結果、すべての業種において、「女性の活躍推進」「シニアの活躍推進」が高い結果となった。
詳しくはレポートの全文PDFを参照のこと。
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