マイナビは、全国15歳以上の1万4000人を対象に実施した「マイナビ ライフキャリア実態調査2023年版(働き方・キャリア編)」の結果を発表した。
調査の概要は次のとおり。
- 調査実施期間:2023年4月6日~4月11日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:全国15歳以上の男女
- 有効回答数:1万4000名(男性:6767名、女性:7233名)
リモートワークの継続希望は約8割
現在、リモートワークを週1日以上実施している人に対し、今後もリモートワークの継続を希望するかを聞くと、「希望する」は80.3%で、大半が今後も継続を希望する結果となった。役職別で見ると、課長級が91.2%と最も高く、係長・主任・職長級では87.5%と中間管理職の層で希望割合が高い結果となった。
また、会社の人とのコミュニケーションについて、リモートワークをどう感じるか聞いたところ、全体では「メリットが大きい(メリットのほうが大きい+ややメリットのほうが大きい)」と感じている人が31.7%、「デメリットが大きい(デメリットのほうが大きい+ややデメリットのほうが大きい)」と感じている人が29.1%となった。役職別では、一般社員よりも役職者のほうがメリットに感じる割合が高くなり、「必要なときだけ部下と連絡を取れば良いから」など、自分自身のペースで仕事ができることをメリットに感じているコメントが挙がった。
今後、副業・兼業をしたい人は半数以上
正社員に対し、副業・兼業の今後の意向について聞いたところ、「今後副業・兼業をしたい」と回答した割合は54.1%と半数を超えた。
一方で、副業・兼業をしたいと思わない理由について聞くと、最多は「時間的に余裕がないから」(30.6%)、次いで「体力的に余裕がないから」(26.5%)となった。「金銭的に必要ないから」は8.7%と少なく、金銭面での余裕があるから副業・兼業が不要であるというよりは、時間や体力面で副業への制約があることが分かった。
また、副業・兼業をしたいと思わない理由を「会社で禁止されているから」と答えた人を年収別に見ると、400万円未満では20.1%、700万円以上では30.3%となり、10ポイント以上の差があった。高いスキルや経験を持つ層であっても、勤務先の規定により副業・兼業をしていないケースがあることが分かる。
勤務先が1番重視していると思う要素「本人が持っている能力」が最多
企業や団体で雇用されている人に対し、勤務先が自身の評価をする際に1番重視していると思う要素を聞いたところ、「本人が持っている能力」(37.1%)が最も高く、次いで「本人の年齢や勤続年数」(29.3%)、「本人が目標達成に向けて行った、行動・プロセス」(12.2%)となった。
「本人の年齢や勤続年数」が評価を決定する際に1番重視していると思う要素だと答えた業種は「公務(国家公務、地方公務、外国公務など)」が最も高く44.8%、次いで「電気・ガス・熱供給・水道」が41.7%と社会インフラ系の業界が高くなった。「本人が一定期間内に出した、目に見える成果・業績」では「金融業・保険業」(30.9%)が最多、次いで「情報通信業」(27.0%)となった。
企業に雇用されている人に対し、現在の職場の働きやすさを聞いたところ「働きやすい」と回答した人は23.0%だった。業種別では、「働きやすい」と回答した割合が最も高いのは「農業・林業・漁業」(33.6%)、次いで「生活関連サービス、娯楽業」(30.3%)となった。
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