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HRzine Day 2023 Summer セッションレポート | #2

研修は業績アップが目的ではない! 実施効果の正しい考え方と測定方法とは

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 「現場の上長から研修の成果を問われても、人事としてどこまで責任を負えばよいのか分からない」という声をよく耳にする。そんな人事の悩みに答えるべく、イベント「HRzine Day 2023 Summer」の基調講演では、株式会社ラーンウェル 代表取締役 関根雅泰氏が登壇。「知りたかった! 現場での効果を測定する『研修評価』の方法」と題し、それほど手間をかけずに、現場での効果を測定する研修評価の方法が明かされた。

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関根 雅泰氏

関根 雅泰(せきね まさひろ)氏

株式会社ラーンウェル 代表取締役

東京大学大学院 中原研修士卒。専門分野は「OJT」と「研修転移」。研修を単発で終わらせず、現場実践までフォローする「転移促進」が強み。そのノウハウを応用し、地元では若者やシニアの独立起業および事業継続を支援。OJT関連の著書に『オトナ相手の教え方』(クロスメディアパブリッシング)『対話型OJT』(日本能率協会マネジメントセンター)等がある。立教大学大学院 中原淳教授との共著に『研修開発入門 研修転移の理論と実践』(ダイヤモンド社)『人材開発研究大全』「OJTと組織社会化」「研修転移」(東京大学出版会)『研修開発入門 研修評価の教科書』(ダイヤモンド社)等がある。

研修の目的は成果を出すため“ではない”

 研修とは、そもそも何のために行うのか。現場で成果を出すためだろうか。「いや、そうではなく、『成果につながる行動』を促すためであると考えている」と関根氏は語る。

 成果を出すには、会社が置かれた市場環境があり、その市場環境を前提とした経営戦略があり、その経営戦略をもとにした施策があり、その施策を実践していく行動がある。これらの積み重ねによって成果が出るのであるからして、研修だけで成果を出せたというのはおこがましいし、それを証明するのは不可能だ。つまり、研修が直接的な成果にはつながらなくて、当然なのである。

 こう考えたのは、関根氏が師事する立教大学 経営学部 教授の中原淳氏。また、評価学の世界ではジェームス・カークパトリック氏が「4レベル評価モデル(新モデル)[1]」として発表している。

[画像クリックで拡大表示]

[1]: 評価学の世界では、ジェームス・カークパトリック氏の実父であるドナルド・カークパトリック氏が提唱した「4レベル評価モデル」が権威的な地位を獲得している。これをベースに考案されたモデルであることから、ジェームス・カークパトリック氏のモデルは「4レベル評価モデル(新モデル)」と名付けられている。

 ジェームス・カークパトリック氏の新モデルでは、レベル3(行動)のCritical Behaviors(成果につながる重要な行動)を重視した。同時に、レベル2(学習)とレベル4(成果)の間に直接的なつながりがないことも示している。

 次に、新モデルで測定したい項目について見ていく。

 次図で示すように、レベル1(研修)とレベル2(学習)で測定するのは、「効果的な研修だったのか?(Effective Training)」。研修直後に人事によって行われる研修そのものの評価だ。

[画像クリックで拡大表示]

 他方、レベル3(行動)とレベル4(成果)で問題とされるのは、「研修の効果(Training Effectiveness)」である。研修によって成果が出たのか、研修によって行動が変わったのか。むろん、現場の上長や経営層が注視しているのはこちら側である。研修そのものが効果的だったか否かは、彼らの興味の範疇にない。

 要するに、人事が測定しているもの(効果的な研修)と、現場の上長や経営層が求めているもの(研修の効果)にギャップがあるために、両者の議論が噛み合わない事態が発生しているのだ。

 「結論、研修を行う人事としては、研修によって成果が出ることまでは約束できない。なぜなら成果が出るまでには、さまざまな要因が関係しているから。とはいえ、我々は研修をやりっぱなしで終わらせるつもりもない。ちゃんと成果につながる行動を生み出す『レベル3(行動)』までは約束しましょう」(関根氏)

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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