jinjerは、人事業務を行う中で人事データを扱う担当者・課長・部長、経営者の533名を対象に、「人事データの管理方法」に関する実態調査を実施した。
半数の企業が人事データを活用できていない結果に
人事戦略を実行するうえで、人事データをどの程度活用できているか質問したところ、「描いた理想に沿う形で活用できている」と答えた企業は9.2%、「一部課題はあるが、ある程度活用できている」は39.4%であった。一方で、「あまり活用できていない」(29.6%)、「活用できていない」(21.8%)と、人事データを活用できていない企業が半数いることが分かる。
人事データを活用できている企業はデータを集約して管理している傾向
「描いた理想に沿う形で活用できている」「一部課題はあるが、ある程度は活用できている」と回答した企業に人事データを管理する方法を質問したところ、「ある程度集約してデータを管理しているが、個別で管理しているデータもある」(49.4%)が最も多く、次いで「一元管理できるデータベースがある」(33.6%)となった。
一方で、「あまり活用できていない」「活用できていない」と回答した企業に対して人事データを管理する方法を質問したところ、「人事データの管理について把握できていない」(36.1%)が最多、次いで「部門ごとに独立してデータを管理している」「担当者ごとに独自で管理している」が同率で17.5%と、人事データの管理元がバラバラであることが分かった。人事データを活用できている企業ほど、データを集約して管理している傾向にあることが分かる。
データが散在していることに「課題を感じている」企業は60%
人事データを独立して管理している企業を対象に、各所にデータが散在していることに対する課題感を聞いたところ、「非常に課題を感じている」(13.7%)、「どちらかというと課題を感じている」(48.3%)と、約60%が課題を感じている結果となった。
続けて、「非常に課題を感じている」「どちらかというと課題を感じている」と答えた企業を対象に、どのようなポイントで課題を感じるかを質問した。最も多かった回答は「どのデータが最新で正確なものなのか正しい情報が容易に判別できず、データの信頼性が担保できない」(44.7%)であった。
次いで「リアルタイムに必要な情報にアクセスできないため、スピーディな意志決定ができない」(40.1%)、「氏名、住所など従業員情報に変更があった際、各所で人事情報の更新・反映をしなければいけない」(25.2%)と続く。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:「人事データの管理方法」に関する実態調査
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2023年9月28日〜10月1日
- 調査対象:人事業務をおこなう中で人事データを扱う担当者、課長、部長、経営者 533名
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