リクルートの研究機関であるリクルートワークス研究所は、民間企業における、2025年卒の新卒採用に関する調査を行った
15.6%の企業が2025年卒の新卒採用数が「増える」と回答
2025年卒の新卒採用数が「増える」企業の割合は15.6%であり、「減る」企業は4.8%であった。増えると回答した企業のほうが10.8%多く、2024年卒の11.9%差から微減した。増えると回答した企業の割合は、2024年卒の15.5%から横ばいだが、減ると回答した企業が2024年卒の3.6%から1.2ポイント増加しているのが理由である。
また、従業員規模別、業種別ともにすべての区分において、増える企業が減る企業を上回った。従業員規模別では、1000人未満企業に比べて1000人以上企業のほうが、増える企業と減る企業の差が大きいことが分かった。業種別では、機械器具製造業(+15.5%)、情報通信業(+14.8%)、飲食店・宿泊業(+14.4%)、小売業(+14.2%)が大きい。
2024年卒の充足率は過去10年間で最も低い水準
2024年卒の新卒採用の充足率(2023年10月1日時点の内定数÷2023年4月時点の採用予定数)は74.7%となり、2014年卒以来最も低い水準となった。
同社は、高い採用意欲に対して、計画通りに進んでいない状況だと述べている。
半数以上の大企業がインターンシップ(タイプ3)を実施
汎用的能力・専門活用型インターンシップ(タイプ3)の開始に伴い実施状況と目的を尋ねたところ、「実施済・実施予定」が27.6%となった。従業員規模が大きいほど「実施済・実施予定」の割合が高く、5000人以上企業では53.5%となった。
実施目的は、「学生の企業・仕事理解の促進」が65.8%と最も高かった。とくに大手企業ほど高く、「専門人材への早期アプローチ」の選択率は中小企業のほうが高いようだ。
結果の詳細は、同社のリリースより確認できる。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:電話・FAX・インターネットにて回収
- 調査対象:従業員規模5人以上の全国の民間企業 7750社
- 有効回答数:4306社(回収率55.6%)
- 調査実施期間:2023年10月2日~11月9日
- 調査機関:リクルートワークス研究所
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