インタツアーは、2025年卒業予定の学生を対象に、就活における「業界・企業選び」について調査を行った。
志望業界は約半数が「メーカー」を志望
設問1では、就職活動で候補にしている業界を複数選択で聞いた。最も多かった業界は「メーカー」(49.0%)であった。次いで、「IT・ソフトウェア・情報処理」(29.4%)、「広告・出版・マスコミ」(21.5%)、「サービス」(20.1%)と続く。
同社によると、近年の傾向として、志望業界にメーカーを選ぶ学生が多く、IT、広告、サービス、商社なども志望者が増えているという。一方で、以前は人気が高かった金融、不動産といった業界は比較的低い傾向が見られる。
次に、志望業界を選択するときに重視する「業界選択の軸」について複数選択で質問した。
最も多かった回答は「やりがいを感じる」(58.0%)であった。次いで、「働きやすい」(44.5%)、「自分の能力を活かせる」(40.0%)、「人に魅力を感じる」(32.8%)が続く。「やりがい」「能力を活かせる」といった仕事満足度や個人の成長に関わる項目の回答が多く、「社会貢献」「社会への影響」といった社会的な業界の意義や役割は比較的回答が少ない点が特徴だと同社は述べている。
志望企業の規模・歴史は「大企業」「老舗企業」寄りの志向が強い
設問3では、志望企業の企業規模の条件を複数選択で質問した。最も回答が多かったのは「1,000人以上」(52.4%)であった。また、「まだ決めていない、わからない」(26.9%)という回答も多く、4人に1人は企業規模について未定であることが分かる。
設問4では、志望企業の歴史について、「老舗」「ベンチャー」という軸で質問した。
「老舗(歴史が古い企業)」を希望する割合は7.9%、「やや老舗」は35.0%であった。「ベンチャー(歴史が浅い企業)」は0.8%、「ややベンチャー」は8.7%、そして最も回答が多かったのは「どちらでもない」47.6%となった。全体的に歴史の古い企業のほうが志向されているようだ。
企業選びで重視するポイントは「社風」「社員」の魅力
設問5では、企業選びで重視することを複数選択で聞いた。最も回答が多かった選択肢は「社風に惹かれる」(49.8%)であった。次いで、「人に魅力を感じる」(41.4%)、「自分が成長できる」(38.1%)、「自分の能力を活かせる」(36.2%)が続く。
最後に、業界・企業選びで感じたこと、悩んでいることなどを自由記述で聞いた。記述内容で多いものは「業界・企業を絞り込めない」「自分と企業や職種がマッチするのか分からない」「業界や企業を知るのに知識や情報が不足している」であった。情報を得る方法と、情報の理解・解釈に課題感があるようだ。
なお、同調査の概要は次図のとおり。
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