SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

直近開催のイベントはこちら!

HRzine Day 2024 Summer

2024年7月25日(木)10:30~17:30

主要製品スペック一覧

人事業務の効率・確度・精度を高めるために欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

eラーニング・LMS<br>主要製品スペック一覧 2024

eラーニング・LMS
主要製品スペック一覧 2024

その他のスペック一覧

人事労務管理システム<br>主要製品スペック一覧 2023

人事労務管理システム
主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム<br>主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム
主要製品スペック一覧 2023

イベントレポート《人的資本経営》| 日本の統合報告書全部読んで分かった

Unipos田中弦氏の「人的資本経営 永久保存版スペシャル」 開示から考える9つのモデル《前編》


  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

 人的資本経営における学習時間を少しでも短縮してほしい——。そんな想いで1月17日に開催されたウェビナー「日本の統合報告書全部読んで分かった 人的資本経営 永久保存版スペシャル」。登壇したUnipos株式会社 代表取締役社長CEOの田中弦氏は、のべ約5000社の開示資料(有価証券報告書、統合報告書など)を読み込んだうえで、人的資本経営におけるベストプラクティスとして9つのモデルを発表した。本稿では、各モデルとそれに該当する優れた開示例を、田中氏独自の見解を添えて前後編でお伝えする。この前編ではモデル1~4を取り上げる。

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

田中 弦氏

田中 弦(たなか ゆづる)氏

Unipos株式会社 代表取締役社長CEO

1999年ソフトバンク株式会社 インターネット部門一期生としてネット産業黎明期を経験。経営コンサルティングファーム・コーポレイトディレクション(CDI)にて事業立ち上げ支援や戦略策定に関わる。その後ネットエイジグループ(現ユナイテッド社)執行役員。2005年Fringe81株式会社を創業。独立後2017年東証マザーズ上場。同年Uniposのサービス開始。2021年10月にUnipos株式会社に社名変更し、個人の人的資本を発見し組織的人的資本に変えるUniposの提供を中心に活動。「人的資本経営専門家」として経営戦略と人事戦略を紐づけるための「人的資本経営フレームワーク(田中弦モデル)」の公開人的資本開示を読んで導き出した独自の見解を発信。メディアへの出演多数。『心理的安全性を高める リーダーの声かけベスト100』(ダイヤモンド社)著者。

本記事の各情報は2024年1月17日開催時点のものです。

2023年度の統合報告書の開示充実度は1.89点

 2023年度(2023年12月まで)の統合報告書898社を読了した田中氏は、その所感を次のように述べた。

 「ひとことで言うと、人的資本開示の状況はますます『二極化』したなと感じます。統合報告書の充実度を5段階で独自に評価した結果、平均点は1.89(5点満点)。経営戦略と人材戦略がどのように結び付いているかが分かれ目となり、企業間で開示内容に格差が見られました。そして開示に積極的な企業は、人的資本経営の実践に向けてすでにシフトしており、新たなベストプラクティスが登場しています」(田中氏)

統合報告書格付け方針
統合報告書格付け方針
[画像クリックで拡大表示]
2023年度 格付け5リスト(※赤色は今回新規で格付け「5」となった企業)
2023年度 格付け5リスト(※赤色は今回新規で格付け「5」となった企業)
[画像クリックで拡大表示]

 そもそも人的資本経営が注目される理由は、「個人の持つ人的資本(スキル・ノウハウ)を十分に発揮するための土台を再構築し、サステナブルな競争力を創出するため」である。その裏側にあるのは、日本企業の終身雇用制度による弊害だ。同制度の下、日本では長年にわたり企業が従業員の人事権を保持・行使してきたため、「人に投資しない・学ばないランキング 先進国で1位」のような状態を生み出してしまった。

日本の現状
日本の現状

 そこで日本企業には人的資本経営に取り組み、経営の意思や結果を開示することが期待されるが、実際には開示自体が目的となってしまうケースも少なくない。田中氏は人的資本経営や開示におけるさらなる課題を指摘した。

 「担当者は開示対応に追われ、かつ複数部署で横断して調整する必要があるため、業界の競合のみを参考にし、開示しやすい項目や見栄えの良い事項の開示になりがちです。その結果、すべての企業が「わが社、最高」をうたうのみで差別化できていません。人事施策を並べて解説することが開示の中心では、企業価値向上につながらない可能性が高まります。こうした負のスパイラルを解消しなければなりません」(田中氏)

人的資本経営や開示の課題
人的資本経営や開示の課題
[画像クリックで拡大表示]

 のべ5000社の人的資本開示を分析し、人的資本経営のベストプラクティスを9つのモデルに分類した田中氏は、「今回紹介する事例を参考に、人的資本開示の学習速度を高めてほしい」と語る。9つのモデルは次図のとおりだ。

人的資本経営ベストプラクティス 9モデル
人的資本経営ベストプラクティス 9モデル

 ここから話は、9つの各モデルの解説と、それに該当する開示例の紹介へと進んでいく。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー


次のページ
【モデル1】経営課題≒組織課題を提示、解決へ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
イベントレポート《人的資本経営》連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山田 優子(ヤマダ ユウコ)

神奈川出身。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、大阪に拠点を移しさまざまな業界・職種を経験してきたが、プロジェクトベースの働き方に魅力を感じて2018年にフリーライターに転向。現在はビジネス系取材記事制作を軸に活動しながら、チームで商品企画・開発にも挑戦中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
HRzine
https://hrzine.jp/article/detail/5586 2024/05/15 16:18

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

2024年7月25日(木)10:30~17:30

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング