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CxOと職種別オンボーディング対談 | #ex5

強い専門性を持つ人材のオンボーディング 急成長企業キャディに入社した2人が大切だと感じたこととは

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 新しい組織でスムーズに活躍してもらうことを目的とし、入社前後に集中的に情報をインプットする「オンボーディング」を行う企業が増えてきた。しかし、企業や部門ごとにさまざまな定義がなされ、職種によっても適切な手法は異なるようだ。そこで本連載では、幹部人材紹介やタレントシェアリングなどで企業の成長を支援する株式会社BNGパートナーズの岡本勇一氏が、さまざまな立場でオンボーディングに関わる方々をお迎えし、施策としての考え方や手法、課題感などを伺いつつ、効果的なオンボーディングのあり方について探っていく。今回は、同社のエグゼクティブサーチ事業部 コンサルタント 大月理花氏とともに、製造業サプライチェーンの変革に挑むキャディ株式会社のDrawer VP of Engineering 藤倉成太氏と、同社 Technology本部 Security Office 山本裕介氏にお話を伺った。

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強い専門性を持つITエンジニアにとって魅力的な会社とは

岡本勇一氏(以下、岡本) お二人は2024年1月にキャディに入社されて、まだ日が浅いと伺っております。まずはそれぞれ、入社の経緯をお聞かせいただけますか。

藤倉成太氏(以下、藤倉) 前職のSansanでは、18番目の社員として、立ち上げ期から15年間、勤めていました。開発の責任者やCTO、海外の開発子会社の立ち上げなど、いろいろな経験をさせてもらったのですが、私はもともと機械工学を専攻していたこともあり、製造業への未練が捨てきれませんでした。この先の人生を考えて、もう一度チャレンジしたいなと思ったときに、縁あってキャディに入社することになりました。私はSaaS事業に携わった経験が長いので、図面データ活用クラウド「CADDi Drawer」(以下、Drawer)の開発組織全体の責任者として、さらに事業を大きくグロースさせるための組織強化を求められていると思っています。

藤倉 成太氏

藤倉 成太(ふじくら しげもと)氏

キャディ株式会社 Drawer VP of Engineering

株式会社オージス総研でシリコンバレーに赴任し、現地ベンチャー企業との共同開発事業に携わる。2009年にSansan株式会社に入社し、2019年執行役員CTOに就任。Sansan Global Development Center, Inc.のDirector/CTOとして海外開発体制を強化した。2024年キャディ株式会社に入社し、Drawer VP of Engineeringに就任。

山本裕介氏(以下、山本) 私はプログラマーからキャリアをスタートして、インフラエンジニアやSEを経験した後、IIJで10年間、インフラサービスの企画・設計・構築・運用に携わってきました。そして40歳を迎えたときに、「これまでずっとBtoBをやってきたけれど、BtoCの世界でも自分の技術が通用するのか試してみたい」と思うようになり、DMMに転職。ここからはセキュリティにグッとシフトして、LINEでエンタープライズリスクマネジメントを経験したり、スタートアップでセキュリティの責任者を務めたりしました。前職では、連結会計・連結決算システムを提供するプライム上場企業で、データセキュリティと向き合ってきました。

 それからキャディを選んだ理由ですが、私の父がモノづくりの人だったので、子どものころから製造業に対する憧れや尊敬みたいなものがあって。それに今回新たにDrawerの提供が始まり、図面のデータという機密情報を守るために重要なセキュリティの技術者を探しているということで、自分のこれまでの経験を落とし込める良い機会だなと思ったんですよね。採用面談でCEOやCTOとお話ししたときに、2〜3年後のビジョンがすごくクリアで、その過程で自分にどんな期待をしてくれているのかも明確に伝わったので、「ここなら良いパフォーマンスを発揮できるだろう」と感じて、入社を決めました。

山本 裕介氏

山本 裕介(やまもと ゆうすけ)氏

キャディ株式会社 Technology本部 Security Office

プログラマからスタートし、インフラ、情報システム、フロントSEなどを経てフルスタックエンジニアとしてBtoB のクラウドサービスの企画、設計、構築、運用に携わる。その後、セキュリティ組織を立ち上げ、セキュリティ対策、CSIRT 構築、運用、リスク管理、プライバシー管理、DevSecOpsなどの業務に従事。2024年1月CADDiに入社、プロダクトセキュリティ強化のため活動中。

大月理花氏(以下、大月) 強い専門性を持つお二人が会社選びで重視されるのは、どのようなところですか。

山本 大前提として、「その会社の事業に対して、自分がワクワクできるのかどうか」です。やらされるのではなく、いっしょにゴールを目指して伴走したいので。次に、会社のバリューやミッション、創業者の哲学などに共感したうえで、「自分が最大限のパフォーマンスを出せる環境なのかどうか」ですね。カルチャーが合わなければパフォーマンスも発揮できないので、そういう意味では、自分がその会社に入って馴染めるかどうかも、気にしているところではあります。

藤倉 強い専門性を持つ人たちは会社への貢献意欲が強いですからね。ワクワクしないことに対して当事者意識を感じられるはずがありませんし。その点は私自身も同じです。

 では、どうやってワクワクしてもらうのか。それは、会社が常に伸び続けて、成長し続けることです。安定した企業ではすでにルーティーンができていますから、ワクワクするような難しいタスクは存在しにくい。安定しているのは良いことなのかもしれないけれど、強い専門性を持つ人たちにとっては、自分の価値を発揮できずに評価されにくい環境だともいえるわけです。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

北浦 汐見(キタウラ シオミ)

都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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