グラビス・アーキテクツは、地方公務員を対象にしたエンゲージメント調査を実施した。
地方公務員の総合満足度は、民間勤務者よりも高い傾向
地方公務員の総合満足度は、民間企業と比較して高い傾向にあった。特に、専門職(教育公務員、警察官)はその他と比較して高い傾向が見られる。行政業務を主に担う一般行政職員でも満足度の傾向は変わらず、民間企業と比較して高い傾向にある。
前回の調査で、相対的に低い結果となった若手、中間層(25~34歳)においても、大きな違いはなく、継続就業の意志は、ベテラン層(55~64歳)の次に高い結果となった。
地方公務員、民間企業いずれも「昇任意欲あり」は2割に届かない
昇任意欲の有無は、地方公務員、民間企業いずれも差はなく、「意欲あり」は全体の17%と2割にも満たない結果となった。そのうち、若手、中間層(25~34歳)が最も高い傾向にあった。
また、昇任意欲別に見た総合満足度は、「意欲がない」群と比較して「意欲がある」群のほうが高く、これは地方公務員、民間企業いずれも同じ傾向に。その中でも、目指す職位が高いほど、総合満足度も高くなる傾向にあり、こちらも地方公務員、民間企業と同様である。
満足度の低さは「キャリア選択」「処遇、報酬」が課題に
将来、行政業務の中心を担う一般行政職の若手、中間層(25~34歳)の総合満足度がどの項目と相関するかを、同社が分析した。
現状満足度と継続就業意向度に対して相関や満足度が高い項目は、「事業やサービスが社会や地域に役に立っている」「職場の同僚を信頼している、良い仕事ができている」であった。
一方で、満足度が低い項目は「リーダー、幹部層の魅力」「複数のキャリア選択が可能か」「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)への共感」「現在の処遇、報酬水準」がとなった。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査名:働きがいに関するアンケート
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象者:22歳~69歳の男女/地方自治体勤務者(1000人)、民間企業勤務者(1000人)
- 調査地域:47都道府県
- 調査期間:2月22日~23日
- サンプル数:2000人(有効回答数:1886人)
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