PortRayは、上場企業の中途採用で1次面接における面接官の経験者を対象に、「上場企業の中途採用の1次面接に関する実態調査」を実施した。
1次面接の役割は、「応募者の基本的な技能と資格の確認」が最多
就職や転職時における1次面接を、どのような役割だと考えるかと質問したところ、「応募者の基本的な技能と資格の確認」が47.3%で最も多く、次いで「応募者のコミュニケーション能力と対人スキルの確認」が42.7%、「応募者の仕事に対するモチベーションと熱意の評価」が42.7%と続いた。
また、「わからない/答えられない」以外を回答した人に、1次面接の役割について先の回答以外にも考えられる役割はあるかと質問したところ、自由記述のコメントでは次の回答が寄せられた。
- 39歳:人となりの確認
- 42歳:ビジネスマナーの確認
- 26歳:面接でしか分からない雰囲気
- 42歳:その方の性格
- 38歳:魅力的かどうかを見極めること
- 33歳:コストパフォーマンスを求めたい
- 37歳:重要な選考
応募者を評価できている自信が「ある」は8割
企業の求める人物像について、明確に理解した状態で面接を行えていると思うかと質問したところ、「非常にそう思う」が30.9%、「ややそう思う」が58.2%で、「理解していると思う」が約9割を占めた。
加えて、1次面接にて応募者を評価できている自信があるかと質問したところ、「非常にある」が30.8%、「ややある」が53.6%と、合わせて約8割が「自信がある」と回答した。
7割が「評価基準がない、または簡易的な基準で評価している」
1次面接でどのように面接評価を実施しているか選択式で聞いたところ、「レベル3|簡易な評価基準があり、決められた質問と自分の気になる箇所を質問して評価している」が32.7%と最多となった。次いで、「レベル2|簡易な評価基準があり、今までの経験をベースに質問し主観で評価している」が22.7%、「レベル4|明確な評価基準があり、今までの経験をベースに質問し主観で評価している」が17.3%と続いた。
さらに、1次面接の合否理由をしっかりと説明または報告できていると思うかと質問したところ、「非常にそう思う」が28.2%、「ややそう思う」が60.9%と、全体の9割弱を占める結果となった。
1次面接の合格理由を説明する際、半数以上が「議事録なし」
1次面接を通過した際、どのように合格理由を説明しているか選択式で聞いたところ、「レベル2|合格理由を共有している(合格させた要素が明確に説明できる)」が40.0%と最も多く、次いで「レベル3|議事録と合格理由を共有している(合格させた要素が明確に説明できる)」が21.8%、「レベル1|合格理由を軽く共有している(1言レベル)」が18.2%となった。
また、見送りと判断する場合、どのような理由が多いかを質問したところ、最も多かったのは「レベル3|評価項目に対して何とは言えないが、足りない項目があると感じる」が30.9%となった。次いで、「レベル2|経験上、スキルレベルが足りないと感じた」が30.0%、「レベル1|気になる発言などがあり、なんとなく違うと感じた」が17.3%と続いた。
4割が、「1次面接の必要性を感じていない」と回答
1次面接の必要性についてどう思うかと質問したところ、「全く必要性を感じない」が10.1%、「あまり実施する意味を感じないのでできればやりたくはない」が32.7%と、4割が「必要性を感じていない」結果となった。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査名称:上場企業の中途採用の1次面接に関する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供する「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2024年5月17日〜20日
- 有効回答:上場企業の中途採用で1次面接の面接官の経験がある会社員110名
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