福利厚生に特化した新たなポイントプログラム基盤「giftee Benefit」
産業能率大学が行った調査によれば、新入社員に「就職先を選ぶ際に重視した点は何ですか?(5つまで選択可)」と尋ねたところ、2024年度で1位になったのは「福利厚生」であった(2023年度の「業種」を逆転)。それだけ、いま福利厚生が働く先の条件として重視されてきているのだ。
このようなニーズを受けてギフティは、新たに福利厚生のためのポイントプログラム基盤「giftee Benefit」を2024年9月にリリースした。
giftee Benefitは、会社が福利厚生として従業員各自のマイページに「ポイント」を付与し、従業員はポイントをギフトに交換できる仕組み。マイページやポイント付与・管理・交換のシステムはギフティ側が(SaaSとして)用意しており、ユーザー企業でのシステム開発は不要だ。
企業は、従業員がギフトに交換したポイント分を精算する。ポイントを付与したときではなく、交換したときに精算するので、いわゆる「掛け捨て」にならない。
ポイントを付与するタイミングは、各ユーザー企業が制度によって決められる。ポイントと交換できるギフトも、1000種類以上から企業側でカスタマイズできる。
では、このgiftee Benefitはどのような企業が導入に前向きなのだろうか。ギフティ Gift Distribution Corporate Gift Director 熊谷優作氏は、福利厚生の利用が高まらないことに悩んでいる企業をその1つに挙げる。原因はさまざまだが、制度を知らない・使いにくいといったことが一般に考えられるだろう。
また熊谷氏は、今時の福利厚生のあり方について、「勤続20年をたたえて休暇と温泉旅行を進呈する、といった制度もすてきですが、それだと20年経たないともらえません。働き方が変わっている中で、従業員が日常的に『会社は自分たちのことを大切に思っているんだ』と感じるように制度を設計することも併せて重要だと思います」と指摘する。
その点、会社から折に触れてポイントが付与され、それをマイページでポイントを確認し、簡単にギフトに交換できるgiftee Benefitは有効なソリューションといえる。
なお、giftee Benefitのポイントは貯めておけるので、従業員はいつでも使えるというだけでなく、一気に大きなポイントを使って高価格帯のギフトと交換するといったことも可能になっている。
giftee Benefitには今後、デジタルチケットやモノなどを割引購入できるストア機能やクーポン機能が追加される予定だ。さらに、従業員間でポイントをやりとりする機能も検討されている。この機能が実装されれば、従業員同士のコミュニケーションも密になり、チームワークや従業員エンゲージメントも高まるに違いない。
いまは人材1人ひとりの活躍が企業の成長に大きく影響する時代である。その活躍を後押しするために人事は、心の底からこの会社で働きたいと感じられる環境をつくる必要があるだろう。人事制度などのハード面と併せて、福利厚生というソフト面の充実も図りたい。