jinjerは、企業の人事担当者を対象に「BPaaSの認知度・利用実態調査」を実施した。
BPaaS(Business Process as a Service)とは、ただSaaSを提供するだけでなく、業務プロセスごと外部企業に委託し、SaaSを使ってDXを推進するサービス形態のこと。SaaSと異なり、単なるソフトウェア提供にとどまらず、企業が業務を効率的に行えるよう、業務プロセス全体の効率化を目指すのが特徴である。
BPaaSを詳しく理解している人事は、全体の2割
BPaaSの認知度について調査したところ、全体の59.1%が「まったく知らない」と回答し、21.4%が「聞いたことはあるが、詳細を理解していない」、19.5%が「知っており、詳細まで理解している」と回答した。
約半数がBPaaSを「利用している」「導入を検討している」
BPaaSの活用度合いについて質問したところ、「利用している」が34.8%、「今後導入を検討している」が15.0%と、約半数がBPaaSをすでに利用・導入検討していることが分かった。
導入・検討している理由は、「工数削減につながるため」が最多
前問で「利用している」または「今後導入を検討している」と回答した人を対象に、その理由を聞いたところ、「工数削減につながるため」が59.2%と最も多い意見であった。次いで「コスト削減のため」が54.4%、「社内に運用するノウハウがないため」が41.7%、「BPOに比べ、社内にノウハウを蓄積しやすいため」が29.1%という結果になった。
利用者の約8割が「業務効率が向上した」と回答
また、「利用している」または「以前は利用していたが、現在は利用していない」と回答した人を対象に、BPaaS導入後の業務効率の変化について質問。その結果、「向上した」が48.9%、「大幅に向上した」が31.9%と、全体の約8割がBPaaS導入により業務生産性が上がったと回答した。
最も課題に感じていることは「利用コストの高さ」
さらに、BPaaSを利用する中で感じている課題について質問したところ、最も多かった意見は「利用コストが高い」で49.5%となった。次いで、「セキュリティ面に不安がある」が47.3%、「業務フローに合わない部分があった」が41.8%、「期待した効果が得られていない」が13.2%と続いた。
BPaaSは「会計・財務管理」「人事労務管理」領域で利用が多い
加えて、BPaaSを利用している業務分野について質問したところ、「会計・財務管理(経費精算業務、決算業務、請求書発行など)」が80.6%で最多となり、次いで「人事労務管理(入社・退社手続き、勤怠管理、給与計算など)」が77.8%と、これら2つの業務分野でのBPaaS利用が進んでいることが明らかになった。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:BPaaSの認知度・利用実態調査
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2024年10月18~22日
- 調査対象:企業の人事担当者 計421名
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