マイナビは、26卒予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査4月<就職活動におけるAI利用について>」の結果を発表した。
AIを利用したことがある学生は82.7%で、利用率は2年前と比較して2倍以上
学生にAI利用について聞いたところ、「利用経験がある」は82.7%だった。24卒の利用率は39.2%だったため、利用率は2年で2倍以上になっている。
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利用場面として最も回答が多かったのは「就職活動やそれ以外でも利用がある」が62.3%で、学生生活の中でAI利用が身近になっていることが分かる。また、「就職活動でAIの利用経験がある」は66.6%と、3人に2人は就職活動でAIを利用していることが明らかになった。
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就職活動でのAI利用方法は「エントリーシートの推敲のため」が最多
就職活動でのAIの利用方法を聞いたところ、最も多かったのは「エントリーシートの推敲」で68.8%、次いで「エントリーシートの作成」が40.8%となり、エントリーシートに関連した利用が上位に挙がった。
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就職活動にAIを使う理由は「作業時間の短縮になるため」が62.6%、「AIによって自身のアウトプットを改善・改良するため」が58.0%と、タイムパフォーマンスを重視する現在の学生の価値観に沿ったものが多く挙げられた。エントリーシート作成時の利用が多いことも、大量のデータを元にアウトプットが可能なAIの機能の特性とタイムパフォーマンスの高さが理由であると考えられる。
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企業が選考でAIを使うことに対して、「使ってよいと思う」のは「適性検査」
企業が選考の評価検討にAIを利用することについて学生の意見を聞くと、利用内容によって反応が異なることが分かった。「使ってよいと思う」という意見が最も多かったのは「適性検査の評価検討」で49.8%。一方「使ってよいとは思わない」という意見が多かったのは「面接内容の評価検討」で47.5%だった。明確に数値などで結果がでる適性検査ではAIの利用は受け入れられるが、人柄など数値で表すことの難しいものを評価する面接では受け入れられづらいのではないかと推察される。
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受験意欲の高まる面接は「対面面接・Web面接」で、下がる面接は「動画選考・AI面接」
企業から指定される面接手法によって「受験意欲」に影響があるかを聞いたところ、受験意欲が「上がる」のは「対面面接・Web面接」、反対に意欲が「下がる」のは「動画選考・AI面接」だった。時間や場所を問わず受験できるという利便性よりも、対人かどうかが受験意欲に影響していると推察される。
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また、面接手法を選べる場合にどの手法を選ぶかを聞くと、1次面接は「Web面接」の希望が79.3%と最多で、それ以降の選考段階では「対面希望」の割合が増え、最終面接では「対面面接」が85.0%で最も選ばれた。対人かどうかが受験意欲に影響を及ぼすうえ、最終面接など重要な選考段階においては、Webではなく対面でのコミュニケーションを求める学生が多いことが分かった。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2025年4月25~30日
- 調査方法:マイナビ2026の会員に対するWebアンケート
- 調査対象:2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生
- 調査機関:同社調べ
- 有効回答数:1385名(文系男子230名、文系女子546名、理系男子293名、理系女子316名)
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