Synergy Careerは、26卒の就活生を対象に、初任給に関するアンケート調査を実施した。
理想の初任給は「26~30万円」が最多
理想の初任給はいくらか質問したところ、最も多かった回答は「26〜30万」で37%。次いで「21〜25万」が24%、「31〜35万」が20%と、現実的に考える就活生が多い結果となった。

実際の就職予定の企業の初任給は「21~25万円」
実際の就職予定の企業の初任給はいくらか聞いたところ、「21〜25万」が30%で最多となった。理想として最多だった「26〜30万」と比べてやや下がっており、理想との間に小さなギャップがあることがうかがえる。

企業への志望度が上がる初任給の引き上げ額
企業への志望度が上がると感じる初任給の引き上げ額を聞くと、「3万円」と回答した学生が38%。金額が大きすぎず現実味があることから、「3万円」は就活生にとって動機付けとして最も効果的なラインであることが示された。また、「いくら上がっても志望度は変わらない」と答えた人は27%で、「初任給の引き上げをしても動かない層」も一定数存在することが分かった。

「初任給」と「賞与」はどちらを重視するか
「賞与が低くて初任給が高い企業」と「賞与が高くて初任給が低い企業」の場合、どちらに就職したいか質問したところ、「賞与が高い企業に就職したい」が42.2%で最多となり、成果に応じた報酬を得たいという納得感を重視していることが分かった。また、「初任給が高い企業に就職したい」は27.6%で、入社直後からの経済的安定や、長期的なリターンよりも今の安心感を優先していることが考えられる。

初任給が5万高い企業からスカウトされたら就職活動を再開するか
就職予定の企業より初任給が5万高い企業からスカウトがあれば、就職活動を再開するか聞いたところ、「どちらとも言えない」が43%で最多となった。「おそらく再開する」の24%と、「絶対に再開する」の6%を合計すると73%の就活生が「再開しない」とは言い切れないという結果になった。
一方で、「おそらく再開しない」が17%、「絶対に再開しない」が9%と一定数存在し、給与だけでは動かない学生もいることが分かる。

初任給が高い企業に対するイメージは「昇給が気になる」
初任給が高い企業にどのような印象を持つか質問すると、最も多かったのは「長期的な昇給が気になる」が31%で、将来的にどうなるのかという慎重な視点が表れている。次いで「求められるレベルが高そう」が30%、「激務である可能性」が26%と続いた。「給料が高い=大変そう」と考える学生も多く、給与の高さだけでは入社意欲が一概に上がるわけではないと考えられる。

初任給以外で重視する制度は「有給取得率」
初任給以外で重視する制度を聞いたところ、最も多かったのは「有給休暇取得率」で31%。これは、Z世代の学生が働き方の柔軟性やプライベートの充実を重視していることが表れている。次いで、「転勤がない」と「フレックスタイム制」が同数で17%となった。「ライフステージに合わせた仕事をしたい」「自分の生活リズムに合った仕事をしたい」といったZ世代らしい価値観が浮かび上がったと同社述べている。

なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査対象:26卒で就職活動中・就職活動を終えた学生
- 調査期間:2025年6月12~16日
- 調査方法:インターネット上でのアンケート調査
- 有効回答数:196人(男性71人:女性125人)
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