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ピープルアナリティクス超入門!| 第11回

人事のためのコンディション把握入門——変化はいつも、個人から始まる

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 本連載ではこれまで、主に組織全体の状態を捉えるためのサーベイや分析手法を紹介してきました。今回は少し視点を変え、個人にフォーカスを当てた分析を扱います。具体的には、従業員1人ひとりのコンディションを、行動や対話など複数の視点から捉えるための手法について紹介します。大げさな仕組みを新たに導入する必要はありません。人事が日常的に行っている活動や、すでに扱っているデータ・サーベイを組み合わせることで、離職やパフォーマンス低下の兆しを捉えることができます。そして、データを集めること自体が目的ではなく、従業員1人ひとりに関する情報をインプットとしてアクションにつなげる——この改善サイクルを回すことが重要なポイントです。

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コンディションとして何を捉えるか

 個人のコンディションを考えるとき、「仕事」「体調」「人間関係」という3本柱で整理するとシンプルになります。組織においてパフォーマンスを発揮するためには、これらがそろっていることが重要だという考え方です。世界保健機関(WHO)が提唱する「健康」の定義は「身体的・精神的・社会的に良好な状態」であり、この3本柱はそれに対応する形になっています。従業員に持続的に成長・成果を発揮してもらうためには、「健康な」状態でいてもらうことが欠かせません。

 個人の状態把握と聞くと、プライベートなことや細かい人間関係まで、その人にまつわるすべての情報を集めなければいけないのでは、と思われがちです。しかし、実際に必要なのは「会社や個人の成果・成長を阻害する要因」を特定することに尽きます。それ以上の状態把握は不要です。むしろ、情報を取りすぎることで信頼を損ねる可能性もあります。コンディションとして捉えるべき範囲は、成果や成長に直結するボトルネックに絞ることが基本です。

 また、「仕事」「体調」「人間関係」の3本柱すべてを、常に同じ精度でモニタリングする必要はありません。組織のフェーズや課題によって、優先的に把握すべき柱は変わります。たとえば急成長中の組織では、業務負荷や役割の変化が先行して崩れることが多く、成熟期の組織では人間関係の凝縮や摩擦が重要になるケースもあります。つまり、まずは組織において、どのコンディションの柱が致命的なリスクとなりうるのかをピン留めしておくことが大切です。

 それぞれの柱で捉える項目には、次のようなものがあります。

  • 仕事(精神的健康):やりがい、能力発揮、達成感、負荷、モチベーションなど
  • 体調(身体的健康):睡眠、疲労、疾病、ストレス反応など
  • 人間関係(社会的健康):チーム内の信頼関係、孤立感、協力体制など

 もちろん、この3本柱は明確に線引きできるものではありません。仕事のストレスが体調に影響することもあれば、人間関係の不和が仕事のモチベーションを下げることもあります。相互に影響し合うものだからこそ、あらかじめ整理しておくことで「今、どこを見にいくべきか」を判断しやすくなります。

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コンディション把握の観点

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この記事の著者

友部 博教(トモベ ヒロノリ)

東京大学大学院で博士号を取得後、東大、名古屋大、産総研などでコンピューターサイエンスの学術研究に取り組む。2011年、DeNAに入社し、アプリゲーム分析およびマーケティング分析などの部署を統括、その後ピープルアナリティクス施策を担当。メルカリの人事を経て、ビズリーチに入社。現在はビズリーチ WorkTech研究所 ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://hrzine.jp/article/detail/7277 2025/11/25 08:00

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