“微熱”で終わらせない。報われるタイミングが必ず来る

新卒入社8年目の若手人事担当者が、なぜここまで大きな壁に立ち向かい、執念を持って泥臭い施策の推進を続けることができるのか。その背景には、喜瀬川氏自身の個人的な強い思いがあった。
「どうせ働くのであれば、できるだけ多くの人が前向きに働けて、長期的に成果を出せる構造を持った組織で自分も働きたい。これは完全に利己的な動機から来るものです」(喜瀬川氏)
喜瀬川氏は、過去に自分自身や近しい人が組織の中で折れてしまった経験と、逆に厳しい状況でも折れずに良い成果を出せた経験の両方を持っており、「人が折れないで前向きに活動できる組織の構造」に対して強い関心を抱いていた。自社が価値ある事業を行っているからこそ、「自分の芝生を自分で青くする」ことが、会社にとっても自分にとっても財産になると信じて取り組んでいるのだ。
この思いに対して、坂井氏も深く共感を示す。坂井氏自身も、マネジメントの知識が普及していないことで生じる無駄な疲弊をなくしたいという強い動機を持っているからだ。
「組織リテラシーは四則演算のようなもので、誰もが関わっているにもかかわらず、十分に広まっていないがゆえに、思いがけず人が潰れてしまう状況があります。それは非常に無駄でもったいないことなので、その課題を解消したいという思いで活動しています」(坂井氏)
最後に、坂井氏は人事担当者に向けて、熱意を持ち続けることの重要性を熱く語った。
「私が最も大切にしているのは、『微熱で終わらせない』ということです。会社を良くしようと頑張ってきた1~2年が無駄に思えることがあっても、いつか必ず報われるタイミングが来ます。その波をじっと待つ姿勢を持ち、決して微熱で終わらせないことが重要です」(坂井氏)

