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インタビュー《人材活用》| 社内の人材流動性アップ

離職を防ぎ活躍を促す「公募制度」と「社内スカウト」 摩擦が生じず現場の理解も得られるルールメイクとは

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公募で異動すると満足度もパフォーマンスも上がる

——社内の人材流動性が高まることについて、他にも注目すべき点はありますか。

 2つあると思っています。1つは、特に大手企業において、新しい事業を立ち上げるときに社内の方が挑戦してうまくいってきた歴史があるという点です。スキルや経験が完全に当てはまらなくても、意欲的に学ぶ方をアサインすることで成果を出してきたケースはよくあります。

 もう1つは、何かを成し遂げようとするときにはチームやプロジェクトで動くため、人間関係やカルチャーフィットが非常に重要だという点です。スキルや経験に足らない部分があっても、仕事の進め方やカルチャーをよく知る方によってプロジェクトが回る可能性は十分にあります。

——社外から完全にフィットする人を探すのは難しいですからね。

 はい。社内のカルチャーや人を知っているがゆえに進めやすいというメリットはやはり大きいです。一方で、外部から中途採用した方の活躍で事業が加速したというケースもあります。社内の異動と外部から採るバランスは人員計画の重要なポイントになってきていると感じます。

 また、本人の「挑戦したい」「自分の経験が活きるのではないか」という「ウィル(意志)」の活用も、1つ重要なポイントです。ある企業様で、公募で異動した方々だけをセグメントして満足度サーベイを見たところ、会社への信頼感や「キャリアを自分で選べる度合い」といった項目のスコアが、そうでない方に比べて格段に高くなったという事例があります。やる気や意欲が認められて形になることで、離職防止にとどまらず、リスキリングへの意欲や会社への信頼も総じて上がっていくことが期待できます。本人のやりたいというウィルを基軸に異動していくプラスの効果は非常に大きいのではないでしょうか。

 ちなみに弊社は社内公募を通年で行っていますが、「いつでも機会がある」というメッセージを出した後は、キャリアに関わる項目のスコアの上昇が見られました。異動していなくても、そのメッセージが届くだけで一定の効果はあります。

——手を挙げた方は自分の意思で選んでいるから、入社直後と同様のやる気の高さがまた来るわけですね。さらにカルチャーを知っている分、どう振る舞えばいいかの見通しも利き、新しいことにチャレンジしやすい環境が提供されているといえます。

 実際に、先の部署でパフォーマンスが標準以下だった方が、公募によって異動したときに標準以上になることは少なくありません。自ら手を挙げたのだからその選択を正解にしよう、初心に戻って頑張ろうという姿勢になるからだと思います。

 ちなみに、弊社のサービス「社内版ビズリーチ by HRMOS[1]」(以下、社内版ビズリーチ)を社内でのキャリア相談に利用しているという企業様もいらっしゃいます。興味あるポジションの方に仕事内容を聞いたり、女性であればライフイベントを経た社員の方にどう過ごされていたか相談したりされているのです。社員同士がキャリアや人生の観点でつながっていってくれるのは、人事からすると最高ですよね。

[1]: 社員のスキル・経験と、ポジションに求められる要件を自動で見える化し、社内マッチングを支援するサービス。

——気軽に相談できるつながりが社内にできていくのはすばらしいです。

 まずキャリア相談室などに来てくれればよいのですが、多くは転職活動をして、手元に選択肢がある状態で社内に相談する時代です。ですから、キャリアに悩み始めたときにすぐに相談できる環境、上長以外の他の部署の方に気軽に壁打ちできる環境は、社員が自社を選び続ける魅力の1つになるはずです。

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社内の摩擦は乗り越えられる

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この記事の著者

北浦 汐見(キタウラ シオミ)

都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事をテーマとする「...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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