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インタビュー《人材活用》| 社内の人材流動性アップ

離職を防ぎ活躍を促す「公募制度」と「社内スカウト」 摩擦が生じず現場の理解も得られるルールメイクとは

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スカウトは「気になる」といってくれた社員限定に

——公募制度は社員側から異動を希望する制度ですが、その逆で受け入れ部署側から社員にアプローチするスカウトも、社内の人材流動性を高める施策の1つです。ただスカウトも、送り出し部署と受け入れ部署の間で摩擦が起こりえるように思います。

 スカウトのルールメイクはやはりたいへん難しいです。100人採用する部署と3人しか採用しない部署のスカウト送信数をどう調整するかなど、考慮するべき点もあります。

 1つの解決策として、受け入れ部署に対して興味・関心がある社員にはスカウトをしてよい、というルールを設ける方法があります。たとえば社内版ビズリーチには、社員が興味・関心のあるポジションに「気になる」をチェックできる機能があるのですが、この「気になる」をチェックした社員にだけスカウトしてもよいというルールから始めるのはおすすめです。社員にとっても「気になる」のチェックは、応募よりもずっと気軽にできますし、実際、当社の場合は「気になる」のチェックは応募よりも3倍ほど多いです。

——スカウトをするということは、その人のスキルや経験などを評価したからでもあります。受けた本人はうれしいでしょうね。

 おっしゃるとおりで、スカウトは「どのスキルや経験を評価してもらえたのか」と、改めて自分に興味を持つきっかけになりますし、その方の強みや社内にあるキャリアの選択肢・可能性を伝える手段としても、スカウトはとても良いです。5年後や10年後には、社内のスカウトは当然のものになり、行っていない企業はほとんどなくなると思っています。

 また、これは自律的な学習の促進にもつながります。「これをやってください」と言われて学ぶより、自らしたいことがあって学ぶほうが学習の意欲につながります。自分がやりたいことのために学んだ結果が異動に活かせるようになれば、自律的な学習が促されます。

——スカウトについて、他に良いルールはありますか。

 キャリアアンケートなどで「異動希望あり」とした方だけにスカウト対象を限るのも非常に分かりやすいです。また、「いつかは関西に帰りたい」といった方に、1年後や1年半後を想定して話をするのもよいですね。転職は数ヵ月以内のことが多いですが、社内なら1~2年スパンで議論でき、目標が決まるからこそ今を頑張れることもあります。個人に合わせた柔軟なコミュニケーションができるとより良くなります。

——最後に、これから社内の人材流動性を高めていきたいと考えている方へメッセージをお願いします。

 人事の皆さんだけで抱え込まず、時間をかけながら、まずは経営層や事業のトップ、現場の上長というステークホルダーと、「将来的に社内の人材流動性が高い企業でありたい」というビジョンについて対話していただくことが重要だと感じています。時間軸をしっかり長く取りながら一歩一歩踏み出し、その成果をステークホルダーに提供しながら積み上げていく設計を、諦めずに進めていただければと思います。

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この記事の著者

北浦 汐見(キタウラ シオミ)

都内のスタジオに勤務後独立。ポートレート、取材、料理撮影等、都内を中心に活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事をテーマとする「...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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