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「IT人材ラボ Day」セッションレポート | #1-a

評価と採用を軸としたITエンジニアの育成――及川卓也氏 講演録《前編》


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 2018年2月16日、IT人材ラボ主催のイベント「IT人材ラボ Day」が開催されました。各セッションに、IT人材育成の第一線で活躍されている方々をお呼びし、「企業におけるエンジニア育成」をテーマに様々な知見や展望をご講演いただきました。そのオープニングセッションとなる基調講演では、フリーランスエンジニアでありクライス&カンパニーの顧問も務める及川卓也氏が登壇し、「評価と採用を軸としたITエンジニアの育成」と題して、同氏が米Googleなどでの体験から考案したITエンジニアの評価方法とそれを応用した採用方法、育成方法を披露されました。本稿ではその模様を前後編でお伝えします。

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実践で培ったエンジニア育成の考え方

皆さん、こんにちは。及川といいます。以前は、米国企業であるマイクロソフト、グーグルにしばらく勤務しておりました。グーグル退職後はQiitaを運営するIncrementsという日本の小さなスタートアップにいて、昨年の6月に独立しました。

私は、ずっと技術のほうで日本のソフトウェア開発を良くしようと努力してきたのですけれども、グーグルやマイクロソフトでエンジニアのマネジメントを行う中で、日本が力を付けるためには、やはり組織力強化が必須であり、それには人材の育成なども関わってくるということが分かってきました。そこで、独立してからは、スタートアップを中心にいろいろな会社で組織作りもお手伝いさせていただいております。

ただし、私は人事畑ではなく、あくまで開発側の人間です。今日も開発側として、エンジニアの育成や採用といわれているものをどう考えればよいのか、実践で経験してきた部分を皆様と共有したいと思います。

及川 卓也氏
及川 卓也(おいかわ・たくや)氏
フリーランス、株式会社クライス&カンパニー 顧問。
早稲田大学理工学部を卒業後、日本DECに就職。営業サポート、ソフトウエア開発、研究開発に従事し、1997年からはマイクロソフトでWindows製品の開発に携わる。2006年以降は、GoogleにてWeb検索のプロダクトマネジメントやChromeのエンジニアリングマネジメントなどを行う。その後、Incrementsでの勤務を経て、2017年よりクライス&カンパニーの顧問に就任。

組織力の強化に必要な採用のプロセス

いきなりですが、結構重要なところからスタートします。皆様の会社はスタートアップではなくそれなりの規模だと思いますが、もしも皆様がこれから企業を興し、大きくしていくのであれば、最初の開発者・エンジニアを採用することになります。開発者と一緒に創業した場合には、2人目、3人目のエンジニアを育てたり、増やしたりしていく必要があると思います。

この「人を成長させていく (育成)」という軸と「人を増やしていく(採用)」という軸が、組織力の成長につながっていきます。実に当たり前のことなんですけれども、この部分が基本となり、開発組織の強化につながっていきます。この部分すべてを今日は網羅したいと考えているんですが、まずはこの「増員」の採用面から話を始めましょう。

「採用」と「育成」という軸が組織の成長につながる
「採用」と「育成」という軸が組織の成長につながる
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「採用プロセス」というのは、1つのパイプラインとして考えることができます。パイプラインに応募者が流入してきたら、まず書類選考を行い、それからスクリーニング(ふるい掛け)――必要なら電話でフォンスクリーニング――をして面接に進んでもらうことになります。面接は会社によって回数などが決まっていることもあると思いますが、その結果で採用もしくは不採用が決まる。入社後にはトレーニングやオリエンテーションなどのオンボーディング(迎え入れ)プロセスがあり、そして配属されるという流れになると思います。

この書類選考からスクリーニング、面接、採用決定というプロセスで企業は、応募者の評価をずっと行っていることになります。中途採用の場合はOJTという形かもしれませんが、入社後はいわゆるトレーニングで育成するという形になります。

この採用で発生する評価・育成・活用の3つのフローは、実は、採用後の社員に対しても同じように行われます。起点がそれぞれ違うだけです。

採用プロセスと評価・育成・活用のフロー
採用プロセスと評価・育成・活用のフロー
[画像クリックで拡大表示]

先ほど申し上げたように、中途採用で即戦力として期待できる人材であれば、さっそく「活用」から入ることが多いでしょう。その後、活用後の実績をもとに「評価」を行い、どこに成長の余地が残されているのかを見て、その部分を「育成」していく。

何度も言いますが、フローのスタート地点はそれぞれの組織、人材によって異なると思います。しかし、この評価・育成・活用の3つが「サイクル」になった形で、人材育成や活用が回っていくことにはなります。次図を見ていただくと分かるんですけれども、採用プロセスの場合は、サイクルが「評価」からスタートし、オンボーディングの段階に入ると、入社時での「育成」や配属での「活用」というところに回っていくだけ――そう考えることができます。

評価・育成・活用のサイクル
評価・育成・活用のサイクル

ということで、まずは採用に一番大事な「評価」から考えてみたいと思います。

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