「ラクラス人事クラウドサービス」は、人事情報システムに求められる「タレントマネジメント機能」と「就業・給与・福利厚生機能」を、人材に関するさまざまな情報を電子化するワークフローと、それらを蓄積する統合人事データベースによって実現する。また、毎月繰り返し行われる給与計算の手順をシステムが記憶し、自動的に実行する機能を実装。これにより、作業にかかる人手を削減する。
ラクラス代表取締役社長の北原佳郎氏は同サービスの展開について、「SAPやCOMPANYといった大企業向けオンプレミスパッケージソフトが、2020年から2025年にかけてサポートの終了を迎える。そのため、ユーザー各社は人事システムにおいても対応を迫られている。ラクラス人事クラウドサービスは、これらに代わる選択肢として提供していく」と述べている。
同サービスの導入時には、ラクラスから担当者がユーザー企業に出向いて処理フローを定義する。実際には定義済みの処理フローを適用するだけで間に合うというが、適合する既成の処理フローがない場合には、ラクラスで新しく処理フローを定義してユーザー企業に提供する。これは「定型処理のフロー定義に、ユーザー企業が貴重な人的リソースを割くべきではない」(北原氏)という、同社の考えによるものだ。
今後のスケジュールとして、8月に「就業管理機能」の稼働開始、10月に「ワークフロー機能」の稼働開始、12月に「タレントマネジメント機能」「給与計算機能」のリリース、2019年4月に「BI機能」のリリースを予定している。
なお、ラクラス人事クラウドサービスは、ラクラス社内で開発したフレームワーク「SQN」上に構築されている。SQNは、データ構造を定義したクラス図、業務プロセスを定義したアクティビティ図(フローチャート)、アクティビティ図上の各タスクにおけるデータ操作を定義したルールベースを読み込んで、各種の情報処理を実行できる。