同調査は、ワークポートを利用している求職者405名を対象に、5月29日~6月5日の期間に実施された。
調査対象者に、現在の会社(直近まで勤務していた会社)に入社した時に、定年まで働くことを想定していたかを尋ねたところ、「はい」は31.4%にとどまり、68.6%が「いいえ」と回答した。
「いいえ」と回答した理由としては、「後に独立する計画を立てていた」(40代・男性・クリエイター)、「転職してキャリアアップしていく時代だと思うため」(20代・男性・企画マーケティング)など、はじめから後のキャリアを見据えて入社した、キャリアアップの手段として転職を考えている、といった意見が多くを占めたという。
他にも、「定年まで会社が存続できるとは思えないから」(20代・男性・接客販売)、「ずっと居たいと思うような会社ではないから」(30代・男性・アシスタント)、「転職が普通な時代。やりたいことを見つけるために転職を前提に入社した」(20代・女性・DTPオペレーター)といった、“とりあえず入社した”という意見も見られたようだ。
終身雇用制度が必要だと思うかを尋ねた質問では、「はい」が45.7%、「いいえ」が54.3%だった。
終身雇用が必要でないと考える理由としては、「能力よりも年功序列での評価になりやすく、そのデメリットが大きすぎる」(30代・男性・エンジニア)、「企業成長のためには新陳代謝は必要」(30代・男性・営業)、「副業や転職、キャリアの方向性を自分で自由に変えられる仕組みの方が現代的」(30代・男性・営業)、といった意見が目立ったもよう。
一方、終身雇用が必要だとする理由では、「年金ももらえるかわからない時代だからこそ、終身雇用は必要」(40代・男性・コールセンター)、「ライフプランを立てる上で収入の安定は必要だから」(30代・女性・管理)などの意見が挙がっているとのことだ。
年功賃金制を支持するかについては、「はい」が28.1%、「いいえ」が71.9%。支持しない理由としては「年齢が上でも実力がない人がいるため」(20代・男性・システムエンジニア)、「能力があるのに賃金が低いと働く意欲が下がるため」(30代・女性・医療福祉)といった、仕事へのモチベーションを保つためにも年齢ではなく実力で評価されるべき、とする意見が多かった。
年功賃金制を支持する人からの意見としては、「年齢に応じて必要なお金も増えるから」(30代・男性・機械系エンジニア)、「頑張って働いてきた証だと思うから」(20代・女性・接客販売)などが挙がったという。
働き方の価値観が、「できれば転職せずにひとつの会社で長く働き続けたい」と「必要に応じて何度か転職してもよい」のどちらに近いかを選んでもらった設問では、前者が31.6%、後者が68.4%と、7割近くが転職を前向きに捉えていることが明らかになったと、ワークポートは述べている。