ITエンジニアの人材不足が続く日本。国内だけでは需要をまかなえず、海外の人材に目を向ける動きが加速している。その中で、理系のトップ学生がITエンジニアを目指すというベトナムは有望な国の1つだ。本稿では、ベトナムを主軸とした人材開発および人材紹介を手掛ける株式会社Sun Asteriskの大西健資氏と、2年前にベトナムから来日し同社で人材コンサルタントとして働くグエン・ティ・ ヒエン氏に、ベトナムから人材を迎えるためのポイントについて尋ねた。
ベトナムの理系優秀層はITエンジニアを目指す
――御社の事業について簡単に教えていただけますか。
大西健資氏(以下、大西):弊社は2012年に創業し、今期で7期目を迎えます。従業員数はグループ全体で1500名の規模になっています。そのうち国内はグループ会社を含めて200名。海外はベトナムを中心に1300名の体制で運営しています。元々はフランジアという社名で、「フロム・アジア・トゥ・ザ・ワールド」、つまりアジアから世界に通用するプロダクトを作っていこうという思いで立ち上げました。ちょっと前にリブランディングしようということで、サンアスタリスクという社名に変更しています。
中央大学法学部を卒業後、大手損害保険会社を経て株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。人材紹介事業においてゼネラルマネジャーとして、組織マネジメント、BPR、採用、育成に携わる。また子会社に役員として出向し、3年での再建を実現させる。2015年1月にSun*に参画し、現在はクライアントの開発体制構築支援を担当。
――ベトナムにいる方の大半はエンジニアですか。
大西:はい。クリエイティブを含めたいわゆる開発チームに1000名在籍しています。そのうちの半分以上が、ハノイ工科大学やベトナム工科大学ハノイ校などベトナムの理系トップ大学の出身です。
――中途採用は?
グエン・ティ・ヒエン氏(以下、グエン):そうですね。最近は中途をメインとして採用しています。
――中途で採用できるエンジニアがベトナムにもかなりたくさんいるのでしょうか。
大西:比較的多いと思います。ベトナムでは自国の製造業がまだ強くありません。いちばん稼げる仕事がソフトウェアエンジニアです。そういった意味で、理系の優秀な人たちがソフトウェアエンジニアになる土壌ができている国といえます。
グエン:昔は機械系の学部はとても人気だったのですが、ITの普及とともに、最近ではIT学部の人気がどんとん高まっています。IT学部の入学試験が今いちばん難しいです。
ベトナムのハノイ貿易大学でビジネス日本語を専攻、途中東京学芸大学に国費留学し、帰国後ベトナム日本経済連携協定に基づいた看護・介護福祉士への日本語事業プロジェクトでプロジェクトマネジメントアシスタントを担当。技能実習生送り出し機関に転職し、日本顧客開拓の営業に従事。Sun AsteriskベトナムではIT学生教育プロジェクトに従事。2017年来日し、ベトナム人への転職支援活動に携わっている。
――IT学部を卒業した後は、海外で就職する人も多いですか。
グエン:半分くらいですね。最近は日本や米国のIT企業がベトナムに進出しているので、ベトナム国内で就職することも難しくはありません。
大西:現地にも開発会社はあります。
グエン:そうですね。ベトナムのIT会社も急速に増えています。海外で活躍した人が帰国して起業するがケースが多いです。日本ではITの仕事は大変というイメージがあるかもしれませんが、ベトナムでは他の仕事、例えば建設業などと比べて楽なイメージがあります。収入もいちばん良いですし。やはり高校でトップの学生たちは、大学に進学する時に第一希望としてITを選ぶ人が多いです。
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市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)
1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学習書と開発者向け...
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八鍬 悟志(ヤクワ サトシ)
都内の出版社に12年勤めたのちフリーランス・ライターへ。得意ジャンルは労働者の実像に迫るルポルタージュと国内外の紀行文。特にヒンドゥ教の修行僧であるサドゥを追いかけたルポルタージュと、八重山諸島を描いた紀行文には定評がある。20年かけて日本百名山の制覇を目指しているほか、国内外を走るサイクリストとしての一面も。
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