バックオフィスの業務効率化とデータ活用に貢献し経営を強化
2012年の創業以来、マネーフォワードは「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに掲げ、お金の見える化サービス「マネーフォワード ME」から、企業の経営分析まで”お金”にまつわるサービスを多岐にわたって提供してきた。その中で、企業のバックオフィス業務の課題を解決し、生産性や経営力向上を可能にするのが「マネーフォワード クラウド」だ。
山川氏は、「バックオフィス業務は単なる事務作業ではなく、経営にとって重要な情報源だと考えている。バックオフィス業務を効率化することで、その業務に関わる人の生産性向上はもちろん、情報を正確に把握し、共有できるようになることで“経営をもっと前へ”と進めることができる」と語り、「いい会社はバックオフィスが強いと捉えている。直接利益を生み出すものではないとして、バックオフィスへの投資は後回しになりがちだが、ここが経営のキモになるのは間違いなく、ぜひとも改善に向けた第一歩を進んでほしい」と訴えた。
マネーフォワード クラウドには、会計、経費精算ソフトなどの経理関連のサービス、給与計算、勤怠管理ソフトなどの労務サービスなど、企業のバックオフィス全般に幅広く対応したサービスが用意されている。SmartHRやオフィスステーションといった、他社の労務管理などのサービスとも連携して活用できるのが大きな強みだ。
コロナ禍でリモートワークや情報共有を目的にクラウド化が進む
かつて多くのバックオフィス業務は、PCにインストールしたアプリケーションソフトを使い、Excelでまとめたものを紙に出力するなどしていた。それがネットワークでの共有などを目的として、クラウド化するケースが急増している。それに拍車をかけたのが、コロナ禍によるリモートワークの普及だ。
山川氏は、「かつては『無理にクラウド化しなくても』とか、『クラウドのメリットは投資するほどではない』というような声をいただくことも多かった。しかし、コロナをきっかけに働き方が変わらざるを得なくなり、緊急事態宣言下でリモートワークなど半ば強制的にネットワーク共有型での働き方を体験したことで、『こういった働き方ができるんだ』と気づきがあった」と振り返り、「コロナ以降も、新しい働き方をずっと容認するだけでなく、むしろ積極的に推進するために準備しようという企業が増えた実感がある」と語った。
当然、コロナ禍により「クラウドである」ということ自体のメリットが高まっているのは明白だ。たとえば、「全社でリモートワークになったが、労務システムは会社にしかないから出社した」「給与明細を従業員の自宅に郵送するために出社した」「勤怠はいまだ紙への打刻で出社管理が大変」などの問題も、全てクラウドシステムでなら容易に解決ができる。そもそも労務経理も含めたデータの連携に人間の手作業が工数としてかかっていたことは明らかで、クラウドで解決できるとなれば、クラウドに移行するのは必然だ。
ただしその一方で、「クラウド化するには何からはじめればいいのか」「紙に異存しすぎている(から、クラウド化ができないのでは?)」「一気に導入してしまうと相当なコスト・工数がかかるのでは」というような悩みの声も少なくない。しかし、山川氏は「クラウドというと大きな基幹システムを含めて……と考えがちだが、そんなことはない。どんなに小さい部分からでも相談いただければ」と語る。
バックオフィスの改善事例として、マネーフォワード クラウド自身の事例もネット上で公開しているという。興味のある方は、見てみてはいかがだろう。