レバテックフリーランスは、2020年に発生したフリーランス案件をもとに、どのような条件がITエンジニアの応募意思に影響しているかを調査した。調査期間は2020年3月1日~2021年2月28日で、結果は以下のとおり。
1. リモートワークの浸透に伴い、応募意思獲得への影響が見られる
2020年4月の緊急事態宣言以降、レバテックではリモートワーク可能な案件の比率が増加傾向にあり、ITエンジニアへ提案する案件もリモート可の割合が高まっている。技術の特性上、Web系案件のほうがリモート対応しやすく、業務系案件はリモートが難しいという傾向はあるが、2020年10月ごろから業務系案件でもリモート可の案件割合が上回るようになった。
リモートワークの可否は応募意思へ影響していることが見受けられる。特にWeb系案件では、2020年4月の緊急事態宣言以降、リモート可の案件が不可よりも応募意思を獲得しやすい傾向が見られた。業務系案件での応募意思獲得率を見ると、2021年1月からリモート可の案件のほうがリモート不可の案件を上回る結果となった。
もともとレバテックフリーランスでは常駐型案件をメインで扱っていたため、登録したエンジニアもその前提でいた人が多いと推察されるが、世の中にリモートワークが浸透するにつれITエンジニアの意識にも変化が起きたと考えられる。
2. 私服の可否で応募意思獲得率に約10ポイントの差が生じる
レバテックフリーランスの案件では、服装について「スーツ」「ビジネスカジュアル」「私服」の3つの区分がある。応募意思獲得率を見ると、私服とスーツ・ビジネスカジュアルを比べると私服のほうが優勢で、数ポイント~10ポイント近い差が見受けられた。スーツとビジネスカジュアルとでほとんど差が見られないため、可能であれば私服可としたほうがベターといえる。
3. 週あたりの稼働日数による影響はさほど見られない
レバテックフリーランスでは、週5日稼働の案件を探すITエンジニアが多いため、例えば「週3日から可能」といった時短案件であっても、現状では応募意思への影響はさほど見られない。ただし、世の中のトレンドとして時短や副業を求める人材も増えてきているため、週5日稼働以外でも受け入れ可能な準備をしておいたほうが有利だと考えられる。
4. 精算基準時間は140~180時間/月がベター
精算時間を設ける場合には140~180時間/月のレンジが一般的で、このレンジ以外で精算基準時間を設定した場合、応募意思へのネガティブな影響が見られる。特段の事情がない限りは140~180時間/月のレンジにしたほうが無難といえる。