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特別寄稿《人材採用》| 外国人採用

なぜいま外国人採用か――人事が知っておきたいメリットと秘訣

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 新型コロナウイルス感染症の影響により、求人数は大幅に減少し、日本の雇用環境は厳しい状況が続いています。しかし、労働力調査では、コロナ禍の1年で正規雇用者数は増加。さらに厚生労働省の発表によると、2020年度の外国人労働者数は過去最高を更新しており、人手不足が顕著となった業界もありました。本稿では、シニア雇用や女性活躍推進と共に新しい採用手法として注目されている、この「外国人雇用」について紹介していきます。今なぜ外国人雇用なのか。どのような活躍が期待できるのか。14年間、外国人領域に携わる著者の目線からざっくばらんにお答えします!

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外国人雇用で解決できることとは

 そもそも、外国人を積極採用している企業は、どのような背景で外国人雇用に至ったのでしょうか。著者がよく聞く、企業の課題を紹介します。

課題1

人手不足が解消されない・なかなか採用ができない

効 果

 中小企業や地方の優良企業においては、このコロナ禍においても人手不足は顕著であり、継続した課題になっています。求人倍率も底を打ったあとに回復しており、採用難易度は高いままの状態です。

 その中で、一番着目されているのが外国人採用です。現状、海外在住者の採用は入国の一時停止などもあり、難しい部分もありますが、国内外から採用できるため、マーケット規模は大きいのです。さらに、求める日本語力のレベル感などによって、採用ターゲット・手法を選択していくことで日本人のみを採用ターゲットにしているよりもはるかに採用がしやすくなります。

 特に、ITエンジニアや機械電子系エンジニアの採用などでは、多くの中小企業が外国人採用に動いており、日本語レベルも文系と比較して求めるレベルが低いため、日本国内外からの採用により、人手不足解消の一役を担っています。

課題2

組織が高齢化し、硬直化している

効 果

 中小企業を中心に後継者不足や事業承継の問題が、昨今クローズアップされています。特に組織の新陳代謝が起きづらい企業が多く、どうしても社員の高齢化や、それに伴う組織の硬直が起こっています。

 これを解決するためにも、異質な人材を採用、受け入れることが最短の近道です。若手の中途採用が多いですが、同じ目的で、異質な文化を持ち込んでくれることを期待できる外国人を、まずは1人入れるだけで、組織全体に化学反応が起き、日本人の意識が変わることが多いようです。

 たとえば、日本人同士でかつ長く一緒に勤務していた仲間では、阿吽(あうん)の呼吸や言語化、可視化されていない暗黙の了解などが多く存在しているようです。これを、外国人を1人迎えいれるだけで、今までのハイコンテクストなコミュニケーションだけでは伝わらなくなり、マニュアル作成をしたり、背景・目的・意味付けをして仕事の指示をしたりするようになり、日本人マネジメント側の意識と行動が自然と変化するようになります。

 ぜひ一度迎え入れて、組織に揺らぎ[1]を起こすことをお勧めします。

課題3

日本市場の停滞、規模の鈍化

効 果

 ご存じのように日本の消費市場は停滞し、規模は鈍化しています。そして、長くデフレが続いています。一方、近場のアジアだけを見ても、GDPの伸びは日本の伸長率を超える国々がほとんどです。

 企業が継続的に経営や事業運営をしていくためには、海外への市場拡大は待ったなしの課題感かと思います。

 そこで重要視されるのが、やはり外国人の採用です。事業拡大、販路拡大を目的に外国人を採用し、自国の商習慣と言語(英語含む)を理解している人材を活用して、その地の販路を開拓・拡大したり、自社の支店として進出したりといった展開が可能になります。

 まずは日本人が駐在員としてその地に乗り込み、日本式で進めてきた歴史がありますが、コロナ禍でオンライン化などが進み、人が国境を行き来することが減少した昨今では、日本の本社から各国に対するマーケティングや販売活動が多く行われています。

 外国人を積極的に海外営業などに配属して、人脈や言語の優位性を活用して事業の拡大をしていくことは、外国人メンバーにとってもモチベーションアップにつながることが多く、活躍してくれます。

[1]: jopus biz「建設業界×外国人技術者採用!会社の存続を賭けた外国人採用とは?【金子機械株式会社】

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この記事の著者

高梨 洋一(株式会社ゴーリスト)(タカナシ ヨウイチ)

日本大学を卒業後、2003年株式会社リクルートキャリア入社。法人営業、営業企画、海外事業立ち上げなどを経て、2015年より株式会社ネオキャリアにてシンガポール法人の代表を務める。2020年よりゴーリストの執行役員就任。海外経験と外国人雇用の知識とノウハウを活かし、グローバルHR事業統括として企業の外...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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