サイボウズ、アステリア、ZVC Japan、レノボ・ジャパンの4社は、初の緊急事態宣言発令から2年が経ったことを契機に、全国の20~60代のフルタイムで働く就業者2000名を対象に、「これからの働き方を考える」というテーマで合同調査を実施した。
- 調査対象:全国の20~60代のフルタイム勤務就業者2000名
- 調査時期:2022年3月9日~11日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査機関:クロス・マーケティング
- 調査企画:サイボウズ、ZVC Japan(Zoom)、アステリア、レノボ・ジャパン
テレワーク制度のない会社の社員ほどテレワークに懐疑的な傾向
まずは、テレワークの実施状況について聴取。その結果、新型コロナ流行前のテレワーク実施率は7.1%であったのに対し、2020~2021年の緊急事態宣言中には29.5%に上昇した。2022年現在では、緊急事態宣言中に比べるとやや減少傾向が見られるものの、全国の就業者の約4分の1がテレワークで働いている。
次に、テレワークの意向について聴取したところ、41.7%が「テレワークを選択できる働き方をしたい」と回答。その内訳をみると、テレワークできる職種で「テレワーク経験がある人」では7割以上が「テレワークを選択できる働き方をしたい」と回答している。一方で、「これまでにテレワーク経験がない人」の回答は32.5%で、テレワーク経験の有無でテレワークへの意向に大きな差が見られた。
2022年現在では、「テレワークできる職種だが、テレワークは導入されていない」と回答した人は8.9%という結果になった。
テレワークを利用しにくい、または利用できない理由としては、「職場以外だと部屋・机・椅子など物理的環境が整っていない」「職場がテレワーク環境に設備投資できていない」というハード面と、「社内・社外関係者とコミュニケーションがとりにくい」「テレワークの業務ルールが整っていない」というソフト面の2軸において、課題が存在していると分かる。
続いて、2022年現在のテレワーク実施率を企業規模別に見てみると、「従業員数300名未満の企業」(17.5%)、「300~2999名の企業(29.1%)、3000名以上の企業(44.2%)と、企業規模が大きくなるにつれテレワークが実施されている現状が明らかになった。
一方で、テレワークできる職場に好感を持つ人は、「従業員数300名未満の企業」(36.6%)、「300~2999名の企業」(44.3%)、「3000名以上の企業」(53.1%)と、こちらも企業規模が大きくなるにつれて、テレワークができる職場への好意が上がっていることが分かる。これらの結果から、テレワークの実施率が低いとテレワークに懐疑的な意見が増える傾向が読み取れる。
同調査では、他にも以下の内容について述べられている。
- オフィスが必要な理由「資料やデータを保管する」が上位。「コミュニケーションの場」は意外にも下位
- 創業後若い会社はワーケーションや移住などへの希望が強く、コミュニケーションへの懸念も少ない
- 完全テレワークなら住みたい都道府県、大都市圏が強く、ワーケーションでは一部の観光地も上位に
調査結果の全文は、プレスリリースにて確認できる。
【関連記事】
・テレワーク実施率は28.5%で横ばい、実施継続の意向は80.2%で過去最多―パーソル総合研究所
・リモートワーク・テレワークの常態化が進行、約8割は10月以降も継続と回答―パーソルキャリア調べ
・コロナ禍のテレワークと人事の課題に関する調査を実施、人事評価制度の改定は1割強