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インタビュー《組織やチームの編成・運営》| バリューに基づく組織づくり

モノグサのバリューと行動指針 従業員10名のうちに策定した理由と浸透・実践の方法とは


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 急成長しているスタートアップ・ベンチャー企業の中には、過去に組織崩壊の危機を経験しているケースが少なくない。それを防ぐ方法として有効なのが、組織で共通の価値基準や行動指針を表す「バリュー」を策定し、組織内に浸透させていくことだ。一般的に従業員が数十名を超え、経営陣が1人ひとりを把握できなくなる頃に行うことが多いが、モノグサ株式会社ではメンバーが10名の時点でバリューを策定している。なぜ、同社は早期にバリューを策定したのか。そして、メンバーの行動や価値観にバリューをどのように浸透させていったのか。同社 取締役 CFOの細川慧介氏に伺った。

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暗黙知を言語化したバリュー・行動指針とそこに込めた想い

——御社では、まだメンバーが10名だった頃に(2023年7月現在は約120名)バリューと行動指針を策定したと伺いました。なぜそのタイミングだったのでしょうか。

 最初に議論を始めたのが、事業を開始してから2年ほど経った2020年の6月頃です。我々のプロダクト「Monoxer」が徐々に世間から受け入れられるようになり、自分たちの事業に手応えを感じ始めたタイミングでした。今後、さらに成長を続けていくにあたっては、当然、新しいメンバーを迎えることになります。そうしたときに、組織で共通の言語や価値観となるバリューがあれば、メンバーが増えても皆が同じ方向に向かって全力投球できるのではないかと考えたのです。

 当時10名ほどのメンバーでしたが、創業期から共に過ごしてきた仲間として、すでに共通の価値観らしきものが社内に存在していました。そのため、バリューを策定するにあたっては、無理やり案を捻りださなくても、これまで大事にしてきた共通の「暗黙知」を言語化すれば、バリューや行動指針ができるのではないかと確信していました。そこで、毎年開催している全社合宿の機会に、「みんなでバリューを話し合ってみないか」と持ち掛けたのです。

細川 慧介氏

細川 慧介(ほそかわ けいすけ)氏

モノグサ株式会社 取締役 CFO

一橋大学社会学部卒。2010年株式会社リクルートに入社し、リクルートグループの経理を担当。2012年からは、株式会社リクルートホールディングスのIPOプロジェクトに従事。2014年からは、株式会社リクルートホールディングスの投資マネジメント室にてM&A、グループ再編などの社内FAおよびRecruit Strategic Partners取締役として、リクルートグループのCVCファンドの企画・運営に従事。その後同期である竹内の誘いで、2018年にモノグサ株式会社に入社。

——組織としての一体感を高めるために、バリューや行動指針があったほうがいいと。

 そうですね。モノグサの創業者である竹内(孝太朗CEO)と畔柳(圭佑CTO)、そして私も含め経営の経験は初めてだったので、創業当初から、グーグルやアマゾン、フェイスブック、リクルートといった成功している企業の経営を見て学んできました。すると、どの企業も経営理念やミッション、ビジョン、バリューを大事にしていることが分かったのです。加えて、前職のリクルートでは、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という創業者の言葉が組織内に深く浸透しているのを感じており、私自身もキャリアを考えるうえで自然と意識していました。そうした経験から、企業のバリューや行動指針が働くうえでいかに従業員に影響を与えるか、どれほど重要かを肌で感じていたのです。

——実際、どのようなステップでバリューが策定されていったのでしょう?

 まずは、自分たちが大事にしているキーワードをホワイトボードに書き出すことから始めました。先ほど、「すでに共通の暗黙知がある」とお話ししましたが、それを言語化するにあたって自分たちに問いを投げかけていったんです。具体的には「モノグサらしさとは何か」「組織が3000人になっても失いたくないものとは何か」「これまでコンフリクトが起きた原因は?」「我々が考える“優秀さ”とは何か」と。そして、そこから出てきたキーワードをもとに、まずは9つの行動指針を決めました。その後、それぞれ3つのグループに分けて生まれたのが「人類への奉仕」「事業へのオーナーシップ」「プロフェッショナルリズムの体現」というバリューです。

 そのうえで、我々が創業期から大切にしている“ものぐさ”というキーワードをもとに、「ものぐさで行こう」というバリューと「いつでもボードゲームを遊ぶ余裕を持つ」という行動指針を加えました。現在、4つのバリューと10個の行動指針を掲げて事業を行っています。

バリュー策定に向け、自分たちが大事にしているキーワードをホワイトボードに書き出して、共通の暗黙知を言語化
バリュー策定に向け、自分たちが大事にしているキーワードをホワイトボードに書き出して、共通の暗黙知を言語化
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モノグサの4つのバリューと10個の行動指針(出典:モノグサのWebサイト)
モノグサの4つのバリューと10個の行動指針(出典:モノグサのWebサイト
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この記事の著者

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 優子(ヤマダ ユウコ)

神奈川出身。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、大阪に拠点を移しさまざまな業界・職種を経験してきたが、プロジェクトベースの働き方に魅力を感じて2018年にフリーライターに転向。現在はビジネス系取材記事制作を軸に活動しながら、チームで商品企画・開発にも挑戦中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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